いつまでも輝く女性のために…今月の特集!

脳の健康を保って認知症を防ぐ「葉酸」に注目!

葉野菜に多く含まれる葉酸はビタミンB群の一種

 日本人の平均寿命は、この100年間でおよそ2倍に伸びました。女性の平均寿命は2013年には86.61歳※1となり、国際的な比較では、女性は2年連続で世界一となりました。また、2025年には、いわゆる団塊世代の人がすべて75歳以上となります。高齢化が進む中で、先ごろ政府は、高齢者のおよそ5人に1人に当たる約700万人が認知症になる可能性があると推計しました。更年期(おおむね45~55歳の時期)以降、女性が過ごす時間はおよそ30年間もあります。少子化も進む中で、元気な高齢者は今後ますます家庭や地域、職場で必要とされる機会が増えるでしょう。更年期以降も自分らしく生きるには、身体がよく動き、脳もイキイキと働いていることが欠かない時代なのです。
 そこで注目したいのが、「葉酸(ようさん)」です。聞きなれない方も多いかもしれませんが、葉酸はその名のとおり、葉野菜に多く含まれる栄養素で、ほうれん草から発見されたビタミンB群の一種です。
 私たちの身体は約60兆個の細胞でできていますが、それは1個の受精卵から分裂を繰り返して形作られました。身体が完成したあとも、絶えず新陳代謝を繰り返しています。その時に、皮膚は皮膚に、髪は髪に、古い細胞は新しい細胞へと生まれ変わります。葉酸はこの細胞のコピーを正しく行うために必要な核酸(DNA、RNA)の合成にとても重要な働きをします(老化現象は細胞のミスコピーのあらわれともいえます)。
 また、神経細胞の生成、血を作るために必要な赤血球を作る働きもあり、他の栄養素の働きを助けて潤滑油のような働きもしているのです。代謝が悪くなるのを防ぎ、血流をよくして動脈硬化を防ぎ、心臓発作や脳卒中の予防や肩こりを防ぐ作用があることもわかっています。

動脈硬化を防ぐとともに、認知症予防にも効果が!?

 このように、さまざまな働きを持つ葉酸ですが、近年注目されているのが認知症との関係です。葉酸には、血中のホモシステインというアミノ酸の濃度を抑える働がありますが、このホモシステインの血中濃度が過剰に上昇すると、動脈硬化が起こりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞をはじめ、認知症の発生率を高めるリスクがあることが最近の研究でわかってきたのです。
 認知症にはアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症、レビー小体病などいろいろな種類がありますが、神経細胞や脳細胞、脳血管の機能低下が主な原因と言われています。認知症になると、記憶や判断力に障害があらわれますから、社会生活や対人関係に困難が生じ、生活の質も大きく落としてしまいます。
 神経細胞の生成や脳の健康に深く関わる葉酸は、30歳以上では一日に240μg摂ることが推奨※2されています。葉野菜や緑黄色野菜、豆類にたっぷりと含まれていますので、毎日の食生活に上手に取り入れて、脳や血管の元気を長く保ちましょう。
 ただし、葉酸は水に溶けやすく、加熱調理で栄養素が損なわれやすいのが難点です。普段の食生活に不安がある場合は、サプリメントなどを上手に利用するのもおすすめです。

100gあたりの葉酸含有量※3

枝豆 320μg
ほうれん草 210μg
ブロッコリー 210μg
小松菜  110μg
とうもろこし 95μg

※1平成25年簡易生命表。厚生労働省
※2日本人の食事摂取基準。厚生労働省
※3五訂増補食品成分表2010(女子栄養大学出版部)

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