いつまでも輝く女性のために…今月の特集!

「機能性表示食品」制度のスタートで 健康食品が選びやすくなる

忙しい更年期世代は日々の栄養バランスが傾きがち

 身体の健康維持に必要な栄養素の補給は、食材から摂取するのが基本です。
しかし、更年期(おおむね45~55歳)世代の女性は、家族や地域から必要とされることも多く、多忙のために、日々の栄養バランスがかたよることがあります。

 また、女性ホルモン・エストロゲンの急激な減少による、更年期特有の不調の影響で、疲れや倦怠感にさいなまれ、思うように料理を作ることができないという声も聞かれます。

 そうした事情から、日々の栄養バランスを補うため、または、心身の不調をやわらげ、健康を保つためという目的で、健康食品を利用する人は少なくありません。

 日本では法律上、人の口から摂取するものは、医薬品と食品しかありません。
 厚生労働省のホームページには、「健康食品と呼ばれるものについては、法律上の定義は無く、広く健康の保持増進に資する食品として販売・利用されるもの全般を指しているものです。そのうち、国の制度としては、国が定めた安全性や有効性に関する基準等を満たした『保健機能食品制度』があります」と記されています。

 保健機能食品とは、食品の中で、体調を整える成分を含み、健康を保つ機能がある食品のことを言います。保健機能食品には、特定保健用食品(以下トクホ)と栄養機能食品があり、それぞれ、「身体にいい」ということをパッケージなどで表示できる点が、一般の食品とは大きく異なります。

 このふたつについて、少し詳しくみていきましょう。

 トクホは、身体の生理機能を整える特定の成分を含み、その安全性や効果を、国が個別に審査し、消費者庁長官の許可を受けた食品です(個別許可型)。つまり、トクホの機能は、国のお墨付きがあるということです。
例:「お腹の調子を整えます」など

 続いて、栄養機能食品です。こちらは、国が定めた栄養成分の規格基準に適合していれば、消費者庁長官の許可を受けなくても、栄養成分の機能の表示することができる食品です(規格基準型)。
現在は、12種類のビタミンと5種類のミネラルのみ、事業者側の責任で機能を表示することができます。
例:「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」など

機能性表示制度は、「身体にいい」が表示できる第三の制度

 前置きが少し長くなりましたが、今回のテーマである「機能性表示制度」についてみていきましょう。「機能性表示制度」は、トクホ、栄養機能食品に続く、「身体にいい」が表示できる制度で、2015年4月から始まります。

 消費者庁が定めたガイドラインに沿って一定の要件を満たし(製品によるヒトを対象とした臨床試験や、製品や製品に含まれる成分に関する研究論文の分析結果などで、効果や安全性について科学的根拠を証明する)、それを消費者庁に届け出れば、事業者側の責任で、「○○という成分には△△という機能があります」と表示できるようになります。

 これまでトクホで表示できた身体の部位は歯・骨・お腹だけでしたが、これ以外の部位や機能性についても表示が可能になります。対象は食品全般で、機能性成分の含有量を高めた果物や野菜、魚などの生鮮食品やノンアルコール飲料なども含みます。

消費者にとってのメリットは、商品の内容がわかりやすくなること

 健康食品は医薬品ではありませんので、新制度が導入された後も、医薬品的な効能効果をうたうことはできません。しかし、先述した一定の要件を満たせば、これまでトクホで表示できた歯・骨・お腹以外の部位についても、健康を保つための機能性を表示できるようになります。

 具体的には、「(成分名)を含み、目の健康に役立つことが報告されています」などの表現が可能になります。また、「更年期以降の女性の方に適しています」などの表示も見られるようになります。スーパーやドラッグストアで目にする、健康食品のパッケージの表現が、これまでよりぐっとわかりやすくなるでしょう。
 これまでは、更年期の不眠や倦怠感がつらいときでも、どんな健康食品が自分に向くのか、商品を見ただけではわかりにくいのが現状でした。しかし、〝更年期以降の女性の方に適しています″といった機能性が表示してあれば、健康食品選びの大きな目安になります。

 また、これまでは、更年期症状の代表的なものである「ストレス」「睡眠」「疲労」といった表示は健康食品に使うことはできませんでしたが、新制度発足後は、こうしたことをうたう商品も期待できます。自分の求める機能性をもつ健康食品を選びやすくなるのです。

新制度では、自分に合う商品を選ぶ力も必要になります

 保健機能食品のうちのひとつ、トクホの許可手続きには、その製品によるヒトを対象とした臨床試験が必要で、なおかつ、多額の費用と時間がかかります。もうひとつの栄養機能食品は、国の審査はありませんが、成分が特定のビタミン・ミネラルに限定されている点が、事業者(メーカーや販売元)側の課題としてありました。

 今回の新制度では、機能性についての責任を事業者が負うため、その課題のハードルが低くなります。つまり、事業者側が機能を表示した商品を販売しやすくなるので、この制度を利用した製品の増加が予想されるのです。

 では、消費者は、多くの商品の中から、自分に合う健康食品をどう選べばよいのでしょう。その手掛かりのひとつとなるのが、健康を保つ機能性表示の根拠となるデータの確認です。

 事業者は、販売にあたり、消費者にわかりやすく機能性の科学的な根拠を公開しなければなりません。魅力的な宣伝文句だけでなく、企業やメーカーの実績や姿勢、商品の開発意図、そして、科学的な根拠を示す資料にも十分に目を通して、自分に合う健康食品を選ぶ力をつけていく必要があります。

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