いつまでも輝く女性のために…今月の特集!

乳がんや子宮がんにかかりやすい時期は、 更年期と重なります。定期検診を受けましょう。

更年期の女性の忙しさが、検診から足を遠のかせている!?

 乳がんと子宮がんは女性に特有の病気です。どちらも更年期(おおむね45~55歳)に発見されることが多いのが特徴ですが、定期的な検診によって早期発見、早期治療ができ、治りやすい病気でもあります。
 しかし、更年期の女性は、家族や親族、地域、職場などから必要とされて多忙を極めていることが少なくありません。
 2013年の乳がん検診の受診率(40~69歳)*1と子宮がん検診(20~69歳)の更年期女性の受診率*1を見ると、それぞれ3割程度にとどまっています。この数字は、もしかしたら、更年期の女性があわただしくも充実している反面、自分のことが後回しになりがちで、定期検診に行きにくい状況にあることを示しているのかもしれません。

セルフチェックで見つけられる乳がん

 乳がんは乳房の中の乳腺(乳管と小葉)にできるがんです。現在、日本人女性の12人に1人*2が、生涯のうちに乳がんにかかるといわれています。しかし、早期に発見すれば、およそ9割以上が治るともいわれています。
 乳がんにかかりやすい時期は、閉経の前後、つまり更年期と重なります。乳がんにかかりやすい要素は、一概にはいえませんが、「初潮年齢が早い」「閉経年齢が遅い」「初産年齢が遅い」「出産経験がない」「家族(特に母親、姉妹)に乳がんにかかった人がいる」人は注意が必要です。
 乳がんはがんのなかでも自分でみつけることができるがんです。乳がんにかかった人の、およそ7割がセルフチェックで、およそ2割の人が自覚症状のないときに検診を受けて、乳がんの発見に至っているというデータがあります。
 セルフチェックでは、「乳房のしこり」「乳房のひきつれ」「乳首からの血液がまじったような分泌物」などを毎月、月経後に定期的に確認しましょう。それと並行して、日々の入浴の際にその都度確認するとよりよいです。もし、乳房に違和感がある場合は、「乳腺外科」や「乳腺科」を受診しましょう。視触診だけでなく、マンモグラフィ検査、超音波検査が受けられる医療機関を探してください。
 40代になったら、乳がん検診を受けることが大切です。市区町村が住民を対象に行う検診なら、指定する医療機関で低価格で受診することができます。

初期にはほとんど自覚症状がない子宮がんは、検診で早期発見が肝心

 子宮がんは、子宮体がんと子宮頸がんの二種類があります(子宮の上3分の2を子宮体部、下3分の1を子宮頚部、と呼びます)。
 子宮体がん(子宮内膜がん)は、子宮内膜に発生するがんです。子宮体がんの原因はエストロゲンとプロゲステロンのホルモンバランスの崩れと考えられています。
 子宮頸がんの原因は、ほとんどが、発がん性ヒトパピローマウイルスで、性交経験のある人ならだれでも発症する可能性があります。
 子宮体がんも子宮頸がんも、ごく初期にはほとんど自覚症状はありません。不正出血や下腹部の痛み、茶褐色や悪臭のするおりもの異常などがみられる場合は、進行している可能性があります。
 子宮体がんにかかった人のおよそ9割が不正出血を経験していますが、閉経前の月経不順と間違いやすいことが発見を遅らせる一因となっています。閉経後に不正出血がある場合は、迷わず婦人科を受診しましょう。
 子宮がん検診には 「子宮体がん検診」と「子宮頸がん検診」があります。どちらも婦人科で受診できます。いわゆる「子宮がん検診」は、子宮頸がん検診であることが多いので検査の内容をよく確認しましょう。子宮頸がん検診も乳がん検診と同様に、市区町村が住民を対象に行う検診なら、指定する医療機関で低価格で受診することができます。

 現在では、医学の進歩によって、早期発見、早期治療できれば、乳がんと子宮がんは治りやすい病気になりました。
がんにかかったとしても、その後も人生は続きます。多くの更年期の女性は家庭や地域、職場などで頼りにされていることでしょう。自分の代わりをできる人はいませんから、もしがんにかかってしまうと、家族や仲間に与える影響はとても大きなものになります。
 更年期の女性がみな、がんになるわけではありませんが、まだ検診を受けていないという人は、「なんとなく私は大丈夫」ではなく、「そういうこともあるかもしれないから、定期的に検診を受けておこう」という発想に、自分のためにも、家族や仲間のためにも、ぜひ切り替えましょう。
あたりまえのことですが、更年期以降の人生は、更年期の延長線上にあります。今、どう行動し、何を選択するのかということが、更年期以降をどう生きるのかということに深く関わっているのです。

*1 国民生活基礎調査より国立がん研究センターがん対策情報センターが作成したデータより(2015年)
*2 国立がん研究センターがん対策情報センターのデータより

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