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更年期に気軽にできるセルフケア、アロマセラピー

香りの力で心身のバランスを整えるアロマセラピー

 果物の香りを嗅いで気分がリフレッシュしたり、好きな花の香りで心身がリラックスしたりした経験はありませんか? こうした作用は、果物や花が放つ香りの力によるもので、広い意味ではアロマセラピーのひとつといえます。

 アロマセラピーの「アロマ」は芳香、「セラピー」は療法という意味。一般的には、精油(天然由来の花や葉、木、樹脂、果物の皮などから芳香成分を抽出したもの。エッセンシャルオイルとも呼ばれます)を利用して、心身のバランスを整えていくアプローチです。
 精油の香りはなぜ、心と身体に影響を与えるのでしょうか。精油が身体に取り込まれるルートは、大きく分けて3つあります。
 1つ目が、鼻から入った香りが脳に影響を及ぼすルート。鼻から吸い込んだ芳香成分の情報が電気信号となって臭覚に刺激を与え、脳で感情などを司る大脳辺縁系に伝わります。続いて、視床下部、下垂体へと伝達され、自律神経系や免疫系、ホルモン系の働きを介して、心身に影響を与えるのです。
 2つ目は、肺から全身に伝わるルート。鼻から吸い込んだ芳香成分は、呼吸によって肺に到達し、肺から血液に取り込まれて身体中をめぐり、全身に影響を与えます。
 3つ目は、トリートメントなどによって、精油成分が皮膚から取り込まれるルート。皮膚に浸透した精油成分が毛細血管に取り込まれ、身体中をめぐります。

 精油選びで一番大切なことは、自分が「心から好き!」と感じられる香りを用いること。精油には多くの種類がありますが、自分の好きな香りを選んでセルフケアに役立ててみましょう。

 精油は薬ではありませんが、脳や身体に与える影響が大きいため、取り扱いには注意が必要です。精油を購入する際は、専門店などで100%天然由来のものを選び、用量をしっかり守りましょう。精油を飲んだり、植物油を介さずにそのまま精油を肌につけたり、精油の香りを長時間嗅ぎ続けたりすることは絶対にやめましょう。

イライラ、うつうつしやすい更年期を、穏やかに底上げしましょう

 更年期(おおむね45~55歳)の不調は多岐にわたり、日や時間によっても症状の強さにばらつきがみられるため、そのつかみどころのなさから不定愁訴とも呼ばれます。

 その点で、心身のバランスを自分のペースで調整できるセルフケアは、うつろいやすい更年期症状の緩和ケアに向いているといえます。ひとつの症状へのアプローチが、全身の調子を底上げしてくれることもあります。

 基本的には、前述したように自分の好きな香りを用いればOKですが、更年期に訴えの多い症状のひとつ、気分の落ち込み、不安・緊張の解消におすすめなのは、「ラベンダー」「クラリセージ」「イランイラン」「ベルガモット」などの精油です。

 例えば、ラベンダーにはのぼせやほてりの緩和、安眠作用などがありますので、気分の落ち込みへのアプローチが、他の症状に対してもよい影響をもらたしてくれることがあります。

 また、集中力が続かない、という訴えも更年期に多い悩みのひとつ。集中力をアップしたい人には、「ローズマリー」「ティートゥリー」「レモン」などの精油がおすすめです。

ティッシュペーパーに1滴落とすだけでもOK。気軽に楽しめます

 アロマセラピーの楽しみ方には、さまざまな方法があります。空気中に精油成分を拡散させ、香りを鼻から吸入する芳香浴は、もっとも基本的な楽しみ方です。空気振動式や超音波式、ファン式、ランプ式、キャンドル式など、さまざまな芳香器(ディフューザー)が出回っていますので利用してみましょう。

 また、そうした専用の道具がなくても楽しめます。
例えば、ぬるめのお湯をマグカップに注ぎ、精油を1滴落とすだけでも、手軽なアロマセラピーに。マグカップに注いだお湯の蒸気が、香りをゆっくりと空間に広げてくれます。

 マグカップがないときは、ティッシュペーパーに精油を1滴落とすだけでもOK。更年期には、外出先で突然動悸がしたり、不安に襲われたりすることもあります。そうした場合は、前述したような精油を1滴、ハンカチに落として持ち歩くと便利です。
困ったときに香りの作用で気持ちの高ぶりがやわらぎ、また、いつでも好きな香りがかげるということが心を落ち着かせてくれます。

 このほかにも、入浴のときにお風呂に好みの精油を入れてアロマバスにしたり、足浴や手浴に活用したり、精油を植物油(キャリアオイル)で希釈してトリートメントに使ったりするなど、さまざまな方法があります。アロマセラピーをぜひ、毎日の暮らしに気軽に取り入れて、更年期の心と身体のメンテナンスに役立ててみましょう。

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