いつまでも輝く女性のために…今月の特集!

更年期からの筋力アップ術

更年期は、筋肉量が減少する時期でもあります

更年期(おおむね45~55歳)は女性ホルモンのエストロゲンが急激に減少する時期です。その影響を受けて自律神経が一時的にパニックを起こし、からだのあちこちにさまざまな不調があらわれやすくなります。

実は、更年期は、加齢による筋肉の衰えが顕著になる時期とも重なっています。
人の筋肉量は20代をピークに増え続け、それ以降は減少していきます。
70代には、20代の半分ほどの筋肉量になるといわれています。

更年期は、20代~70代のちょうど中間ほどに位置する世代です。
筋肉は全身の機能に作用しているため、筋肉量が減少すると、
転倒や骨折だけでなく、生活習慣病など、さまざまな内臓の病気にもかかりやすくなります。

更年期に筋肉量を保つための運動習慣をもつことは、
筋肉量の減り方をゆるやかにし、
見た目の若々しさをキープするだけでなく、
さらに年齢を重ねてからの、要介護や寝たきりの予防にもつながるのです。

どうして筋肉は減るのでしょう?

筋肉というと、「手足を動かすもの」というイメージをもつ人は多いのではないでしょうか? しかし、それは筋肉の働きの一部にすぎません。

筋肉は構造や働きなどによって、大きく3つに分けられます。

骨格筋(手や足などの骨格を動かし、姿勢を保ち、基礎代謝の役割をもつ筋肉)と、心筋(心臓の壁にあって心臓を動かしている筋肉)と、平滑筋(消化器、呼吸器、泌尿器、生殖器、血管など、心臓以外の内臓の壁にあって、それらを動かしている筋肉)です。

筋肉はたんぱく質からできていて、常に「合成」と「分解」を繰り返しています。これを筋肉の代謝といいます。
たんぱく質の「分解される量」が「合成される量」を上回るようになると、筋肉量は減少します。

筋肉の合成に必要なもののひとつは運動です。
運動をすると筋肉の組織は一度壊れますが、少しずつ壊れた組織が修復されて、新しい筋肉が合成されていきます。

つまり、更年期からは、筋肉量を減らさないように、日々の生活に運動習慣を取り入れていくことが重要なのです。

筋肉はバランスよくつけることが大切です

更年期からの運動は、加齢によって衰えがちな、
「柔軟性」「持久力」「筋力」をキープできるものがおすすめです。
それぞれ、ストレッチ、ウォーキングなどの有酸素運動、筋トレなどが向きます。

これらの運動をする時は、ふだん自分が「どんなふうにからだを使っているのか」
「どんな姿勢を長時間続けているのか」も意識してみましょう。

なぜなら、更年期は、家事や子どもの教育、仕事、地域活動など多方面から必要とされて、とても忙しいため、自分が携わっている作業によっては、からだの同じ部位を使い続けたり、同じ姿勢を続けたりすることが多くなり、その結果、使う筋肉にアンバランスが起こりやすくなるからです。

たとえば、デスクワークでパソコンのキーボードを長時間打っている人は、腕の外側の筋肉を使う時間が長くなり、手指の関節への負担も大きくなりますが、その一方で、腕の内側の筋肉は使われることが少ないので、そこにアンバランスが生じます。


更年期に起こりやすい肩こりや首こり、腰痛、関節痛なども、筋肉の使い方のアンバランスが一因だと考える専門家もいます。

筋肉を使うと、筋肉は緊張してギュッと縮まります。
アスリートが練習の後に、マッサージなどを施してからだをメンテナンスするように、一日の終わりに、その日頑張ってくれた筋肉をほぐしたり、あまり使わなかった部位の筋肉が衰え過ぎないよう筋トレをしたりするなどして、全身の筋肉をバランスよく使うことも意識しましょう。

生活の中に手軽な筋トレを取り入れましょう

ストレッチや、ウォーキングなどの有酸素運動に加え、手軽な筋トレを日々の生活に取り入れてみましょう。

加齢による筋力の変化は、上肢よりも下肢の方が衰えやすいといわれます。

下肢を鍛える筋トレは、自分の体重を負荷にできるスクワットが手軽です。お尻を後ろに突き出すように引いて腰を落とすのがポイントで、膝を曲げる角度を浅くすると、強度を弱めることができます。
テレビを観ながらや歯を磨きながらなど、隙間時間に少しずつ取り入れてみましょう。慣れるまで椅子などにつかまると姿勢が安定します。

腕や胸など上肢の筋力アップには、腕立て伏せおすすめです。四つ這いの状態で膝をついて行うと、強度を弱めることができます。
どちらも、10回1セットからはじめて、慣れたら1日3セット程度まで、無理のない範囲で行いましょう。

運動には、筋肉をつけるほかにもいろいろなメリットがあります。
たとえば、更年期の不調をやわらげる効果や、心地よい疲労感によって寝つきがよくなる効果もあります。筋肉量が増えることで代謝が良くなり、血行も良くなりますので、顔色が明るくなり、肌にツヤが出るなど、美肌効果も期待できます。肩こりや首こり、腰痛の軽減につながり、腸を刺激して便通もよくするといわれています。

とはいえ、更年期は女性ホルモンの急激な減少によって、思うようにからだが動かないことや、からだを動かしたいという気力が湧きにくいことがあります。
そんなときは無理をせずに、体調がいいときに、少しずつからだを動かしていきましょう。

筋肉を増やす栄養素を日々の食事に取り入れましょう

日々の食事は、いろいろな栄養素をまんべんなく摂ることが大切です。
その上で、筋肉を増やす栄養素・たんぱく質とその吸収を助けるビタミンDを摂るようにしてみましょう。

たんぱく質には、動物性と植物性があり、「肉、魚、卵、牛乳、乳製品」「大豆や大豆製品(豆乳、豆腐、納豆など)」はぞれぞれの代表です。どちらか一方に偏ることなく、バランスよく食べることが大切です。

ビタミンDはカルシウムの吸収を促すことで有名ですが、たんぱく質の合成も促します。食材では鮭やしらす、きのこ類に多く含まれ、適度な日光浴(1日15分程度)をすると、体内でもつくられます。

健康を保つための栄養素は、食事から摂るのが基本です。
しかし、更年期の多忙で不調もあらわれやすい時期、栄養の偏りが気になる場合は、
栄養バランスの補完として、栄養機能食品やサプリメントを利用するのもいいでしょう。

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