いつまでも輝く女性のために…今月の特集!

ふと湧き上がる怒りの感情をコントロール!

怒りっぽくなるのは、更年期に訴えの多い悩みのひとつです

怒りは喜怒哀楽と呼ばれる自然な感情のひとつで、それ自体は決して悪いものではありません。怒りの感情は自分自身や自分にとって大切な存在を守るための感情ともいわれています。怒りやすいということは、裏を返せば、これまでの人生の中で、守りたくなる大切な存在や経験などをたくさん積み重ねてきたことの証かもしれません。けれども、日常生活の中で必要以上に怒ることが増えてしまうと、家族関係や人間関係が悪くなってしまいます。

女性ホルモンの「エストロゲン」は、女性のからだと心の健康を支えているホルモンです。エストロゲンは、生涯を通して分泌され続けるわけではありません。更年期(おおむね45~55歳)を迎えると、分泌量は急激に減少し、自律神経のバランスが一時的に大きく乱れ、その結果、さまざまな不調があらわれやすくなります。

エストロゲンには、気持ちを安定させる働きもありますので、分泌量が減少すると、感情のコントロールが難しくなったり、ストレスに弱くなったりもします。更年期を迎えて、もし、今までの自分なら上手にやり過ごせていたようなことなのに、急に耐え難くなって感情を爆発させてしまうようなことが増えたら、エストロゲンのことを意識してみましょう。

睡眠を十分に摂って疲れを溜めないことも大切です

睡眠不足と疲労は、気持ちの余裕を減らし、怒りやすさの一因になります。更年期は、多方面から必要とされて、家事や育児、仕事、地域のことなどで忙しく、十分に睡眠時間を確保しにくくなります。また、子どもの進学や就職、親の介護、自分自身や家族の病気、家のローン、学費、老後の資金、責任ある仕事をまかされるなど、ストレスが大きくなる時期でもありますので、それが精神的なプレッシャーとなって眠りにくくなることがあります。

眠る前にゆっくりと入浴したり、適度な運動を生活に取り入れたり、寝室の温度や湿度を整えたりして、眠りやすい環境を整えましょう。家事は毎日のことですので、休みにくいと思いますが、「今は更年期だから」と割り切って、少々洗いものが残っていても早めに就寝したり、週末にはゆっくり過ごす時間を確保したりするなど、家族に理解や協力をしてもらうことも大切です。

栄養バランスが崩れていないか日々の食事を振り返ってみましょう

更年期に自律神経のバランスが乱れると、胃腸の不調が起こりやすく、思うように食が進まないことがあります。また、疲労や不安、うつ気分などを強く感じて、料理をする気力が湧かなくなったりすると、食事の栄養バランスが崩れやすくなります。

更年期女性は、毎日の食事づくりを担当していることが多いと思われます。孫の離乳食や親などの介護食、高血圧の夫用の減塩食など、大切な人のために作り分けをしている人も多いかもしれません。そうしてふと自分自身の食事を振り返ってみると、つい1食抜いてしまったり、残りもので簡単にすませていた…などということもあるのではないでしょうか。更年期は不調が現れやすい時期であり、その先の老年期に向けたからだをつくる時期ですので、更年期こそ栄養バランスの整った食事が必要だといえます。調子の悪い時は、自分自身で栄養バランスの整った食事を用意するのが難しいこともあると思いますが、誰にも食事づくりを頼めない場合はポイントをつかんだメニューで乗り切りましょう。

必須アミノ酸の「トリプトファン」や、ミネラルの「鉄分」が不足すると、神経伝達物質のセロトニン(別名幸福ホルモン)がつくられにくくなり、イライラ、怒りやすさ、うつ気分などの症状が現れやすくなるといわれています。

トリプトファンはたんぱく質(牛乳、肉、魚、卵、大豆・大豆製品)などに、鉄分はレバーやほうれん草などに多く含まれていますので、1日3食、5大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)をまんべんなく食べることをベースに、セロトニンの材料となるたんぱく質も積極的に摂りましょう。

心にも影響を与える栄養素は食事から摂ることが望ましいのですが、それが難しい時は日々の食事の補完として、サプリメントを利用してみましょう。

脳の機能の衰えにも注目を

怒りやすくなる背景には、女性ホルモンの減少やストレスなど、さまざまなことが考えられますが、最近注目されているのが「怒りの感情を抑える脳機能の衰え」です。脳のなかでも、脳の機能を制御している前頭葉の老化は、40代からはじまる人もいるといいます。
小さな怒りの感情を脳が制御することができなくなると、周囲が驚くほど怒りを爆発させやすくなってしまうこともあります。

感動したりときめいたりすることは、脳へのよい刺激になりますので、趣味や好きなことを通じて、心から楽しいと思える時間を過ごしたり、新しいことに挑戦したりして、脳の若々しさを保ちましょう。

その他のセルフケアもいくつかご紹介します。
●深呼吸
ゆっくりと深い呼吸をすることで副交感神経が優位になり、リラックスしやすくなります。また、その時に上半身を伸ばすようにストレッチをすると、怒りによって緊張して硬くなったからだがほぐれやすくなります。

●紙に書き出す
小さな不満が積み重なり、あることをきっかけに、大きな怒りになっているケースもあります。「体調がつらいのに労わってくれない」「言葉がきつい」など、紙に書き出すと自分が何に不満を感じているのかがわかりやすくなります。自分の不満の素がわかったら、改善できそうなら改善し、難しいときは、怒りが湧きそうになったら不満の素から距離をとるようにしてみましょう。

●運動をする
運動しながら怒ったり、ネガティブなことを考えたりすることは、意外と難しいものです。少し息が上がるくらいの有酸素運動をすると、気分転換になるだけでなく代謝もよくなり、適度に疲労して夜眠りやすくなります。運動には更年期症状をやわらげる効果もあります。

●ねぎらい合う
更年期の女性は多忙な反面、ねぎらわれる機会が少ないかもしれません。心を許せる友人とお互いの頑張りを褒め合う時間を定期的にもつのもおすすめです。家族の間でも、「いつもありがとう」の一言で、元気ややる気が湧いてくることもあります。お互いにねぎらい合える関係性はとても素敵です。

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