鈴木砂羽さんが語る!ついに訪れた更年期症状。立ち直れたきっかけは体の声を聞いたこと【ワタシの更年期体験談】

疲労感・倦怠感


50歳を迎えてもなおチャレンジを続け、いきいきとした姿を見せてくれる俳優・鈴木砂羽さん。その一方で、つらい更年期症状を経験した時期もあったそう。どんな症状があらわれ、それをどう乗り越えたのか。そして、更年期とどう向き合い、これからどんな女性を目指していきたいのか。3回シリーズでたっぷり語っていただきます。


疲れているのに眠れない。ついに更年期が来たなと

私が「これ、絶対更年期だ」と自覚したのは48歳のとき。体が本当に疲れやすくなって、動くとやたら疲労感が出て眠くなるのに、夜は眠れないんです。そのときホットフラッシュの症状もあって、後頭部が急にカーッて熱くなったと思ったら、サーッて冷めたり。特に就寝中、明け方にすごい寝汗をかいて起きることも。睡眠不足が続いて、体がどんどん疲れていきました。そんな症状からホルモンバランスの揺らぎを感じて、更年期なんだと自覚しました。「みんなに訪れる更年期が、ついに自分にも来たな」って。更年期症状が一番きつかったのは47~49歳くらいですね。

さらに、生理痛がひどいのがとにかくつらかったので、49歳で子宮筋腫の切除に踏み切ったんです。いざ手術をしてみたら、更年期症状もぐっと軽減されました。今でも明け方にちょっと暑くなることはあるんですが、手術前よりは体が少し楽になりました。

私は気になることをいろいろ調べるのが好きで、40代半ばになって精神的なアップダウンがあったので、その頃からインターネットなどで更年期の情報を調べ始めた気がします。当時ははっきりとした自覚症状があったわけではなく、年代的に更年期というものを意識するようになって、そろそろ気を付けていこうかなと思っていたところでした。

更年期について調べていくと、更年期症状は本当に十人十色で、その人によって不調が全然違うことを知って、すごく納得したんです。というのも、更年期症状を抱えている40代後半から50代ぐらいの先輩にお話を伺うと、人によって症状が違う。でも共通していることは、「とにかく疲れる」とか、「本当にしんどい」とか、皆さんよくおっしゃっていましたね。


ある日、突然始まった更年期症状にもビックリ!

疲労感やホットフラッシュに加えて、49歳のときには五十肩になったんです。ある日突然、腕が上がらなくなって、いきなりロックされた感じで、「うそでしょ!?」となって。すごくショックでした。何をしても痛くて、不便で。テレビドラマ『相棒』の撮影のときも肩をずっと押さえてて、共演者にどうしたの?って聞かれるくらい。撮影で荷物を持つシーンがあったんですけど、持てないからシーン設定を少し変えていただきました。髪の毛も結べなくなったから、「もう切っちゃえ!」って短く切ったんです(笑)。

最初は精神的に本当にイライラするくらい、「なんでこんなに痛いんだろう」って心境になったんですけど、でもそういうときも腐らないで、頑張ってジムのトレーナーさんとちょっとずつ動かしたり、整体に行ったりして、メリメリ剝がすみたいに腕を徐々に動かしていったんです。痛みがひどかったときは、病院で痛み止めの注射を打ってもらったこともあります。そうやって一年ほど経った頃、気がついたら治っていました。

肩の痛みのせいで運動もできなくなっていたんですよ。おかげで片側だけお肉がついちゃったりして…。でも、動けるようになったら運動ができるじゃないですか。運動は絶対しておいた方がいいから、最近キックボクシングを始めて。すごい楽しいです。


ゲニステインサプリは私の「お守り」

症状を和らげるために、更年期向けのサプリメントも毎日飲んでいます。大豆イソフラボンの一種の「ゲニステイン」っていう成分や、お肌にいいポリフェノールも含まれているサプリメントなんです。私は仕事中に急にカーッと暑くなって衣装を汚すのが嫌なのですが、飲んでいるとそれが抑えられている気がします。飲んでないと不安になるから飲み続けていますね。続けるのはあまり苦にならないので、飲み忘れることはないです。

サプリメントを飲むのは朝と夜。更年期に大豆イソフラボンがいいっていうのは知っていたので食事からも意識して摂るようにしていて、朝は豆乳で割ったプロテインやバナナを食べた後に、サプリメントを飲む習慣にしています。朝に飲むのは一日を元気に乗り越えるためと、ホットフラッシュ対策に。そして、ゲニステインサプリはベッドのところに置いておいて、夜寝る前にも飲みます。私は寝る前に更年期症状が出やすくて、寝汗をかいたり暑くて眠れないことがあるので、お守り代わりに飲んでいますね。寝る前に飲むと安心します。症状がつらいときは「これ、いつまで続くんだろう」と思っていたけれど、サプリメントのおかげか、最近はそんなふうに感じたことはないですね。

ちょうど今、私より2歳下の友人に更年期症状が出ていて、「何をするにもとにかくやる気が出ない」「ちょっと外に行くと疲れちゃう」と言っていたので、「そんなにつらいんだったら、女性ホルモンが足りなくなっちゃってる場合もあるから、気休めかもしれないけどサプリメントを飲んだほうがいいよ」って伝えています。



更年期はいい意味で自分にブレーキをかける時期

更年期は誰もが通る道。とはいえ、私自身、症状がピークのときは「終わらない悩みなんてない」「みんな経験してることだから」って自分に言い聞かせていたような気がしますね。それでもつらいときは、「つらい」って本当に泣いているときもあります。そういうのは性格的に格好つけずに言えるんです。つらい時期は永遠ではないし、過ぎてみると一瞬だったりするので、素直に「つらい」って言えばいいし、我慢しなくていいと思うんです。

きっと人はつらいとき、他の人と比べちゃうから余計につらくなるんでしょうね。でも更年期症状は十人十色なので、人と比べるのではなく、自分と向き合わないといけない。「誰かさんと私、重いの?軽いの?」っていうデータを集めても、体の構造は人それぞれ違うじゃないですか。だから、自分に向き合うことが本当に必要。自分をちゃんと見つめる。それと、また若いときとは違う意味で、いい意味でブレーキをかけて、自分の体の声を聞く時期なんだと理解すればいいのかなと思います。

更年期症状自体は人に話すことによって楽になるかというと、ならないんです。なぜかっていうと実際に体の症状は本当にきついので。だから、自分なりのペースで、サプリメントや運動といった対策を取り入れていけたらいいんじゃないかなと思います。


鈴木砂羽さん
1972年生まれ。静岡県出身。94年に映画『愛の新世界』で主演デビューを果たし、第37回ブルーリボン賞新人賞、キネマ旬報新人賞、毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞などを受賞。テレビ朝日の人気ドラマ『相棒』シリーズに出演。ドラマ、映画、舞台、バラエティーの他にも舞台演出、マンガの執筆など幅広い表現ジャンルで活躍中。



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