ドライマウス・口臭

口の渇きや口臭が気になる更年期の女性

更年期のドライマウス・口臭はなぜ起きる?

更年期になると唾液の分泌が減って、口の中が乾燥するようになります。これがドライマウス(口腔乾燥症)で、舌や口の中全体がヒリヒリする、食べ物が飲み込みにくくなる、しゃべりにくくなるなどの症状があらわれるため、日常生活に影響が及ぶことが少なくありません。

唾液には浄化作用・殺菌作用があるため、ドライマウスになって唾液が不足すると細菌が繁殖しやすくなり、口臭や虫歯・歯周病なども起こりやすくなります。口臭などの症状がストレスになると、自律神経の交感神経を優位にさせ更に唾液の分泌が減るため、症状を悪化させてしまうこともあるのです。

たとえ家族でも、人と話している最中に口から嫌な臭いがしたらどうしよう?と、一度気になり始めるとなかなか心配が消えないですよね。えてして、自分が思うほど人は気にしていないものですが「対策をしているから大丈夫」と自信をもつことで、まずはストレスを低減させましょう。

◆自己判断だけに頼らず、医師に相談を

ドライマウスには、自己免疫疾患のシェーグレン症候群などが隠れていることがあります。症状がつらいときは早めに医師の診察を受けましょう。従来、ドライマウスの認知度は高くなかったのですが、最近は歯科口腔外科に「口腔乾燥外来」を設ける病院もできてきました。調べた上で受診するとよいでしょう。

更年期症状の予防と対策

ドライマウス・口臭の予防と対策

よくかんで唾液を出す

ものをかむとあごの筋肉が唾液腺を刺激して唾液が出ます。食べるときはよくかむように心がけましょう。やわらかいものばかり食べていると唾液の分泌が不足しがちになります。適度な硬さのあるものも積極的に食べましょう。ガムをかむのも一案で、虫歯やカロリーの心配が少ないキシリトール配合のものやシュガーレスのものがおすすめです。

唾液腺を刺激する

口の乾きを感じたら、唾液腺(舌下腺(ぜっかせん))を刺激しましょう。唾液腺のあるあごの真下を、舌を下からつき上げるようなイメージで、左右の親指で強めに押すと、ジワーッと唾液が出てきます。

唾液腺のツボを押す女性のイラスト

たばこを吸っている人は禁煙を

たばこに含まれているニコチンは、口の中の粘膜を荒らします。また、ドライマウスによる歯周病を悪化させる原因にもなります。たばこを吸っている人は、まず禁煙からはじめませんか?

ドライマウスを改善したい方はゲニステイン成分が入っているサプリがおすすめ!

ドライマウスに有効な成分としてクエン酸や大豆イソフラボンが挙げられます。

特にイソフラボンは更年期の諸症状を和らげる栄養素であり、イソフラボンのなかでもゲニステインという成分は女性ホルモンであるエストロゲンと同じような働きをするため、女性ホルモンの減少によって生じる更年期障害の改善に役立ちます。

ドライマウスなどの更年期症状でお悩みの方は、ゲニステインを含むサプリメントを摂取するのもよいでしょう。

関連記事:ゲニステインとは? 更年期女性にもうれしい効果を分かりやすく解説