更年期、生理前にひどい頭痛が。治し方や対処法は?

頭痛を感じる更年期の女性
お悩み相談の回答

ご相談内容

みっこ様(48歳)
以前より生理前から生理中にかけて頭痛があったのですが、最近ではズキズキとひどいときには我慢できないレベルになることがあります。
痛みは3~4日あり、痛むタイミングは比較的生理開始前~生理前半が多いようです。
吐き気を伴うときは食欲も落ち、横になりたいのですが、我慢して頑張って動いています。
改善するために、何か良い方法はありますか?



回答

みっこ様、この度はご相談いただきありがとうございます!

生理前から生理中にかけてズキズキとひどい頭痛がおありとのこと、そんななか我慢して動かれるのはさぞおつらいことと思います…。

更年期(閉経の前後の5年間、おおむね45~55歳頃の時期)にさしかかると、女性ホルモンの減少が見られるようになり、この急激なゆらぎに伴う自律神経の乱れが原因の一つとなり、様々な不調が気になる方が多くいらっしゃいます。

更年期症状と関連する頭痛として、代表的なものに「片頭痛」と「緊張型頭痛」があげられますが、なかでもズキズキと脈打つような痛みを特徴とする「片頭痛」のなかには、月経前から強くなり、月経開始数日で良くなる「月経関連片頭痛」もあることが分かっています。

月経周期中の女性ホルモンの変動が誘因の一つとして考えられており、血管の収縮と拡張が生じることで頭痛が起きやすくなると考えられています。

関連記事:更年期の頭痛(緊張型頭痛、片頭痛)の特徴は?症状や対処方法を分かりやすく解説


みっこ様が「生理前から生理中にかけて」とお話しされていた月経に伴う片頭痛も、女性ホルモンが低下するタイミング(排卵直後や月経前~月経中)に起こりやすいとされています。また月経に関連する頭痛症状のある方は、閉経前に片頭痛が悪化するリスクが高いともいわれていますので、適切なケアをすることが重要となってきます。

片頭痛の場合の対処法として、一般的に
・痛みを感じる場所を冷やし、静かな場所で安静にする(仮眠をとるのも良いとされます)
ことが推奨されています。

しかし「横になりたいのを我慢して、頑張って動いています」とコメントいただいたように、用事がありどうしても難しい場合もおありかと思います。つらい際は、痛みがある3~4日間は頭痛薬で痛みを抑えていただいてかまいません

月経に関連した片頭痛の場合、月経時の頭痛がつらいときに頭痛薬を飲む(1日3回、3~4日ほど)程度であれば、大きな問題はないと考えられています。市販薬の購入も可能ですが、あらかじめ医師に相談し、それぞれの症状に合った薬を処方してもらうこともおすすめです。

関連記事:教えて!ドクター「更年期の頭痛(緊張型頭痛、片頭痛)の特徴は?症状や対処方法を分かりやすく解説」

 

あわせて、閉経期以降の女性の頭痛と関連する栄養素を調べた論文では「大豆イソフラボンを摂っている人ほど、頭痛が少ない」ことが分かっていますので、日頃からの食事面でのセルフケアとして、ふだんの食事で大豆製品をこまめに摂ることもおすすめいたします。
*Kazama, Terauchi, et al. Nutrients 14: 1226, 2022 

大豆に含まれる「大豆イソフラボン」には、頭痛などの身体症状を緩和する効果が期待されています。一日の大豆イソフラボンの摂取目安量の上限は、70~75mgといわれていますので、食品でいうと、
・納豆1パック(50g)⇒約37mg
・豆腐1/3丁(100g)⇒約20mg
・豆乳コップ1杯(200ml)⇒約50mg
上記の大豆イソフラボンが含まれています。
これらの食品などを組み合わせて、日々コツコツと摂ることがおすすめです!

一定の量の大豆食品を毎日食べることが大変な場合には、サプリメントを活用されるのも良いと思います。食事の補完として大豆イソフラボンのサプリメントを摂るのも一つですね。

▼成分と効果の詳細は、こちらからご覧ください
★更年期に摂りたい成分★大豆イソフラボン

 

ほかにも、頭痛が起きたときに、その症状と生活習慣を書き留めておくことで「どんなときに自分は頭痛が起きやすいのか」傾向が把握でき、予防のヒントを得ることができるかもしれません。
(例えば、カフェイン、アルコール、チョコレートなどの、一般的に頭痛が起こりやすいとされる食品を食べたときに自分は頭痛が起きる、などを把握できれば、あらかじめ避けることができますね!)

片頭痛が起こるきっかけは、女性ホルモンの変化(月経周期)以外にも、ストレス、天候や気圧の変化、空腹、肩こり、アルコールなど、実に様々といわれます。一般的にいわれている頭痛対策が自分に有効かなどを試しながら、緩和できる方法を探っていきたいですね。

関連記事:更年期世代の頭痛

 

以上一つでも、みっこ様のお役に立てたらうれしく思います。
心身の変化が大きい時期にさしかかっていますので、なるべく予定に余裕をもって痛みがひどいときには休むなど、どうか無理のないようにお過ごしくださいね。
またいつでもご相談をお待ちしております!

※セルフケアを続けても気になる症状に変化がない、症状が強く日常生活に支障が出る、などのお困りの状態が続くようであれば、受診を検討されることをおすすめします。

専門医を探される際のご参考といたしまして、日本女性医学学会ホームページ内の「女性ヘルスケア専門医リスト」をご紹介いたします。
下記ページの『近隣の専門医・専門資格者を探そう』から、お住まいの地域ごとの医療機関を検索いただくことができます。
日本女性医学学会ホームページ


<この記事を監修いただいた先生>

右田尚子

右田 尚子
キッコーマンニュートリケア・ジャパン(株)営業部所属 お客様担当
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