イライラ・怒りっぽい

イライラしている更年期の女性

更年期のイライラは多くの女性の悩み

更年期になると、ささいなことでイライラしたり、そういう性格ではなかったはずなのに怒りっぽくなったり、感情を抑えられなくなったりすることが多くなりがちです。

これは、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量の低下によるものと考えられています。エストロゲンには気持ちを安定させる作用もあるため、分泌量が減ると感情のコントロールが難しくなる場合があるのです。子供や夫に八つ当たりしてしまったり、会社でもイライラした態度をとってしまったりして自己嫌悪に陥ってしまうこともあるかもしれません。けれど、あまり自分を責めないでくださいね。

また、40代以降は自分の体調以外にもさまざまな負担(親のこと、子供のこと、仕事のことなど…)が重なることが多く、ストレスで緊張しがちになります。そうした過度の緊張も自律神経のバランスを乱す一因です。緊張をほぐし、気持ちを安定させるためにも、リラックス効果のあるセルフケアを取り入れることが有効です。

 

更年期症状の予防と対策

イライラの予防と対策

バランスの良い食事から、目的の成分をしっかり摂取

「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンには、気持ちを安定させる働きがあります。その材料となるのはトリプトファン、ビタミンB6と炭水化物です。これらを効率よく摂取するには、バナナ、納豆、豆腐、みそ・しょうゆなどの大豆食品や、乳製品、ナッツ類、豚肉、青魚などがおすすめです。

またストレスがあると体内のビタミンCを大量に消費するため、イライラが続いた時には補給が必要になります。グレープフルーツやイチゴ、キウイなどのフルーツを多めに食べましょう。

こうして食材を並べてみると、結局は「バランスの良い食事」を意識することがやはり大事である理由がよくわかります。
ビタミンCが多い果物

 

朝日を浴びる

エストロゲンが減少すると、幸福感をもたらすホルモンとして知られるセロトニンの分泌量も低下します。このセロトニンは、朝日を浴びると分泌が活発になるため、少し早起きをして朝の光をたっぷり浴びながらウォーキングをするとイライラの解消にも役立ちます。ウォーキングのような軽い運動は「積極的休養」といって体と脳の疲労回復をしてくれる効果があります。まずは1日あたり「プラス10分」のウォーキングを意識してみましょう。(理想をいえば30分!ですが、まずはスモールステップから)

 

手軽なアロマテラピーでリラックス

イライラや怒りを静めるには、アロマテラピーも有効です。70~80℃のお湯をマグカップに注いで、精油を1~3滴落とすだけで手軽なアロマテラピーができます。気持ちを落ち着かせ、リラックスした状態へと導くイランイランや、緊張をほぐして明るい気分にしてくれるグレープフルーツなどがおすすめです。

 

「イライラしている自分」を自覚する

怒りの感情を完全に抑えることは、たとえホルモンバランスが万全の時でも難しいもの。大切なのは、マイナスの感情をもたないことではなくその感情のままに行動を起こさないことです。更年期は、怒り以外も不安・落ち込みなど様々な感情のコントロールが難しい時期なので、自分の感情を分析する癖をつけておくと役に立ちます。「今、イライラしているな」と自覚できるようになったら、次にそんなときに行動を決めておく(深呼吸する、無機物を眺める、あえて笑顔をつくるなど)と、それだけで少し冷静になることができます。

 

自分の体に起きている変化を知り、なぜイライラ・怒りっぽくなってしまうかがわかれば、グッと気持ちも楽になり対策もたてやすくなると思いませんか?できそうなことからトライしてみてくださいね。うまくいかなくても、大丈夫。何とかしよう、と思ってこのページを読んでいることが、既に勇敢な第一歩です。

イライラ・怒りっぽさ有効な成分

トリプトファン ビタミンB6 ビタミンC テアニン GABA