更年期の生理不順。イライラ、むくみ、だるさをどうする?

倦怠感を感じている更年期の女性
お悩み相談の回答

ご相談内容

めい様(46歳)
はじめてメールさせていただきます。
いつも生理前にむくみやイライラ感があったのですが、ここ最近は生理不順もあるのと、生理後に強いだるさを感じ始めました。
気持ち的には仕事に行くことも嫌ではないのですが、やる気が出なかったりします。
リフレッシュにウオーキングなどをした方がいいのでしょうか?

回答

この度はご相談いただきありがとうございます!
生理の時期は「ブルーデイ(憂鬱な日)」などとも呼ばれるように、私たち女性にとって憂鬱なものでありますが、むくみ、脱力感、イライラといった不調もおありとのことですから、さぞお困りのことと思います。
お悩みは、PMS(月経前症候群:月経前の3~10日の間に続く精神的・身体的な症状で、月経が始まるとともに症状がおさまったり、なくなったりするものを指します)の内容と酷似するようですが、年齢的に更年期(45~55歳の時期)にさしかかっておられること、生理不順もあるとのことから、女性ホルモン分泌の変化によって、症状が出やすくなっておられることも想定されます。女性の心身にとって変化の大きい時期ですから、適切なケアを行っていきたいですね!

まずは、お悩みがとても強く、日々の生活に支障が出ていたり、お困りの状態が長く続く場合には、一度婦人科でご相談されることをおすすめいたします。婦人科のなかでも、「女性外来」や「更年期外来」の看板を掲げているところは、PMSや更年期障害に積極的に取り組んでいることが期待できます。これから先々の健康を含めてご相談をされてみてはいかがでしょうか?

専門医を探される際のご参考といたしまして、一般社団法人日本女性医学学会ホームページ内の「女性ヘルスケア専門医リスト」をご紹介いたします。下記ページの左側地図より、お住まいの地域ごとの医療機関をご検索いただくことができますので、ぜひご参考にしてみてくださいね!

一般社団法人日本女性医学学会ホームページ

あわせて今回は、めい様が感じておられる不調(むくみ、イライラ、だるさなど)を緩和させてくれるセルフケアについてお答えしたいと思います!

★低~中程度の有酸素運動が効果的
まずはめい様のコメントでいただいた「リフレッシュにウオーキングなど」も含まれる「有酸素運動」は、心身へのプラスの効果が数多く報告されています。他にもヨガなど、呼吸と共に体を動かすことでストレスを発散したり、血流を改善してむくみの予防にもつながることが期待できます!

健康づくりのための運動のポイント
●運動の強さ:笑顔で会話ができる「ニコニコペース」で
※ニコニコペースの心拍数の目安=「138-(年齢/2)」(拍/分)
 例)めい様(46歳の人)の場合、138-(46/2) =【115拍/分】
●運動の頻度:週3回以上
⇒毎晩でも、1日おきや週末などでも構いません。取り入れやすい日に、体調にあわせて無理なく行ってください
●運動の時間(1週間の合計):160分ほど(40代)

上記はあくまでも一般的な目安ですので、めい様が「気持ちよく続けられる」と感じるペースでお続けくださいね!

★女性ホルモン様作用を有する「大豆イソフラボン」を補う
PMSは、ストレス、睡眠不足、不規則な食生活など、さまざまな原因により、女性ホルモンのバランスが崩れることで起こるといわれており、また更年期に起こる特有のお悩みも、同じく女性ホルモンの分泌が大きくゆらぐことで起こるとされています。そこで、体内で女性ホルモンと似た作用をする「大豆イソフラボン」を摂ることで、緩和することが期待できます。

大豆の中には、やさしいチカラが眠っています。

大豆イソフラボンは豆腐、納豆、豆乳などの大豆製品から摂ることができます。一日の摂取目安量の上限、70~75mgを目安に日々、下記を組み合わせながらコツコツと摂ることがおすすめです!
また、一定量の大豆食品を毎日食べることが大変な場合には、サプリメントを活用されるのも良いと思います。

大豆イソフラボン多く含む食品とイソフラボン量
●豆腐1/3丁(100g)で約20mg
●納豆1パック(50g)で約37mg
●豆乳コップ1杯(200ml)で約50mg

★疲労回復ビタミン「ビタミンB1」を補う
だるさ(倦怠感)については、ビタミン不足で起こることがあります。「ビタミンB1」を補うことで、糖分をエネルギーに変え、筋肉の疲労を防ぎ、神経の働きを正常に保つことが期待できます。

ビタミンB1を多く含む食品
●豚肉
●全粒穀物(玄米ごはん、ライ麦パンなど)
●大豆製品
●ナッツ(落花生、アーモンドなど)

★むくみ解消ミネラル「カリウム」や「ブドウ種子ポリフェノール」を補う
むくみは余分な水分が体内に溜まっている状態をさし、カリウムには体内の余分なナトリウムを排出する作用があるため、むくみ改善や血圧を下げるなど調節の効果が期待できます。

カリウムを多く含む食品
●バナナ、キウイ、リンゴなどの果物類
●かぼちゃ、キュウリ、ほうれん草などの野菜類
●昆布、ひじきなどの海藻類
●枝豆、小豆などの豆類
●山芋、里芋、じゃがいもなどの芋類

また、「ポリフェノールの王様」とも呼ばれるブドウ種子ポリフェノール(プロアントシアニジン)は、強い抗酸化力をもち、むくみ改善の他にも更年期症状の緩和やシミ改善など、さまざまな効果があるといわれています。
プロアントシアニジンは「ブドウの種の部分」に多く含まれているので、ブドウを丸ごと食べたり、サプリメントを活用して手軽に補うこともおすすめです。

小さなブドウ種子が若々しさの鍵を握っていました。

ぶどう種子ポリフェノール

以上、ひとつでもめい様のお役に立てたらうれしく思います。
セルフケアは、継続することで効果が表れやすくなりますので、体調を見ながら、じっくりとお続けいただけるとうれしいです。
またいつでもご相談をお待ちしております!


<この記事を監修いただいた先生>

右田尚子

右田 尚子
キッコーマンニュートリケア・ジャパン(株)営業部所属 お客様担当
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