更年期とサプリメント【選び方のポイント】

サプリメントのイメージ
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更年期とサプリメント

健康を保つための栄養素は、毎日の食事からバランスよく摂取するのが基本。そして、献立は5大栄養素をまんべんなくとれるように組み合わせられると理想的です。

5大栄養素とは、「たんぱく質」「脂質」「炭水化物(糖質)」「ビタミン」「ミネラル」の5種類の栄養素のことです。
厚生労働省・農林水産省が策定した食事バランスガイド」には、これらの栄養素をベースに、1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかの目安がイラストで示されていますので、献立を考える際の参考にしてください。

また、旬の食材は滋養がたっぷり含まれ値段も安価なので、積極的に食卓に取り入れましょう!

とはいっても、更年期には疲労感や倦怠感が増して思うように料理が作れなくなったり、食欲がわかなかったりすることがあります。また、非常に忙しい時期でもあり、更に子どもが独立して夫婦だけの食事が増えたりすると、栄養のことは二の次、三の次になりがちです。

食事、運動、睡眠という生活習慣をしっかり整えることは大前提として、このように、日々の栄養面の偏りが心配な時や、普通の食事だけでは量的・質的に摂りきれない成分を補いたい時に、サプリメントを「補完」として利用することはおすすめです。

サプリメントの選び方、そのポイント

サプリメントを購入するときは、広告を鵜呑みにせず、商品のパッケージや販売サイトの記載をしっかり確認しましょう。

ビタミンBのサプリメントのイメージ

表示内容のチェックポイント

サプリメントは、食品表示法に基づき、パッケージに記載すべき内容が定められています。販売サイトでも、大抵の場合、以下のような基本的な情報は掲載されています。

「原材料名」
使用している材料が、重量の割合の高い順に書かれています。食品添加物とは「/(スラッシュ)」で区別されています。

●MEMO●—————————————————-
食品添加物とは
保存料・甘味料・着色料・香料など、食品の製造過程や食品の加工・保存の目的で使用されており、その安全性については食品安全委員会によって評価され、人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分の規格や、使用の基準を定めたうえで、厚生労働省によって使用が認められています。また、使用を認めた後もその摂取量などについて追跡調査が行われています。
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「栄養成分表示」
何の成分がどれくらい入っているかが書かれています。

≪ポイント≫
摂ろうとしている機能成分が、しっかりと力を発揮できるくらいの量が配合されているかをチェックしてください。「ただ入っているだけ」の量では、期待しているような効果がなかなか得られないこともあります。

カルシウムのイメージ

「(摂取上の)注意」、「※」などと共に記載されている項目
飲用する際に気をつけること、保存上や品質についての注意が記載されています。

また、対象となる(または対象外の)体質や体調、年齢などに関する記載もあるので必ず目を通しましょう。

≪ポイント≫
いつ飲めばよいか、どれくらい飲めばよいかも、ここに記載されていることが多いです。サプリメントは薬ではありませんので、「いつ」の指定ができず、1日の摂取量も「目安」となります。
ただし、大量に摂取したからといって、健康が増進するものではなく、間違った摂取方法によって、かえって健康を害することもあります。
記載されている推奨量をきちんと守ることがサプリメントの効果を最大限に引き出すベストな方法です。
*例外的に、機能性表示食品のサプリメントは用法容量を記載しても良い場合があります。

「問い合わせ先」
購入者からの質問や相談を受け付けている窓口の連絡先が書かれています。わからないことは、問合せて確認してみましょう。

≪ポイント≫
この表示からわかる直接のポイントではありませんが、通販でのみ商品を販売している企業にとっては、お問合せをいただいて、お電話やメールでお客様と直接やりとりすることは大変貴重な機会です。

お客様のことを大事に思っているかどうかは、問合せの対応からも推しはかることができるといえるでしょう。

広告との付き合い方

①「たっぷり」「こんなに」、それってどんなに?

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「たっぷり●mgも入っています!」「●●の3倍にあたる、●mg!!」
このような表現はわかりやすいですが、あくまで売り手側の主張ということを忘れないようにしましょう。
その「たっぷり」や「●の●倍」という成分量がどの程度か、まず前段の通り、栄養成分表示を見るか、販売サイトのページ等にそれが書かれていない場合は問合せをして、具体的に含まれている量を確認しましょう。次にその配合量で、期待する効果が得られそうなのかどうかを考えてみてください。

つまり、サプリメントを選ぶ時には、 今の自分がどの成分を・どのように・どのくらい摂りたいか(摂るべきか)、ということを調べ、把握しておくことがまず必要だということです。

調べ物のヒント———————————
厚生労働省 e-ヘルスネット
→栄養素の働きを説明したページ(簡潔に書かれています)

日本人の食事摂取基準(2020年版)
→日本人の食事の摂取状況をまとめた資料(調べることに慣れてきた方向け)
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例えば、更年期に減少する女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きが期待されている大豆イソフラボンは、通常の食事に上乗せて安全に摂取できる量が、30㎎/日と設定されています。注意すべきなのは、これが大豆イソフラボンではなく「大豆イソフラボンアグリコン」としての数値である点です。

関連記事:大豆イソフラボンアグリコンとは?
大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A(内閣府食品安全委員会)

このことを知っておくと、大豆イソフラボンのパワーを取り入れるためにサプリメントを購入する際に、そのサプリメントには「大豆イソフラボンアグリコン」として何mg配合されているか?を1つの軸として、商品を比較したり選んだりできるようになります。
上記はあくまで一例ですが、知識を身につけ、広告に振り回されないようにしましょう。

②魅力的すぎる表現は…
広告を見ていて、「何のことを言っているの?」「結局、何に効くの?」と思った経験があるかもしれません。一方で、「本当に?」と思いつつ、ついつい欲しくなってしまうような過激で魅力的な文言を使用している広告も見かけますよね。

広告における多少の誇張表現は消費者も織り込み済である、という寛容性はありつつ、サプリメントの広告は、いわゆる「薬機法」や「景表法」などの法律で、使ってよい表現や範囲が定められています。

そして大半の企業はその法を順守することを前提に、伝え方に工夫を凝らして商品の魅力をアピールしています。

お金が優先

しかし、残念ながら「儲けられればOK」というように考え、誇大な広告を掲出し続ける企業もゼロではありません(中には、自信のある商品をより多くお客様に広めたい、という一心で、知らず識らずのうちに、逸脱した表現を使ってしまうこともあると思いますが…)。

ここでもやはり、大切なのは「知っておく」ことです。広告から、商品の魅力を知るだけではなくその企業の法令順守意識も読み取れることをぜひ覚えておいてください。


今回は、サプリメントの選び方のポイントを大きく2つ、お伝えしましたが、最終的に何を基準にして商品を選択するかは、1人ひとりの考え方があるので、何が正解ということはありません。納得できるものを選び、まずは3か月程度継続して飲んでみてください。

自分に合ったサプリメントを上手に活用して、毎日の生活をより便利に豊かにしましょう!

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