更年期におすすめのゲニステインQ&A

「ゲニステインはどんな成分?」「エクオールとの違いは?」など、この記事では、ゲニステインについてよくある質問をまとめました。ゲニステインについて知識を深め、毎日の元気に役立ててみてください。

ゲニステインはどんな成分ですか?

ゲニステインは、大豆やくず(葛)など、マメ科の植物に含まれるポリフェノールで、イソフラボンアグリコンの一つでもあります。女性ホルモン(エストラジオール)とよく似た構造をしているため、女性ホルモンに似た働きをするのが特徴です。通常、大豆イソフラボンは配糖体の形で存在していますが、体内へ吸収される際には、糖(グリコン)が切り離され、イソフラボンアグリコンの形になり体内に吸収されます。

ゲニステインにはどんな効果が期待できますか?

ゲニステインは、女性ホルモンとよく似た構造なので、女性ホルモン受容体と結合しやすく、女性ホルモンと似た作用「女性ホルモン様作用」を持ちます。そのため、エストロゲンの減少によって引き起こされる更年期障害の改善や、乳がんや骨粗しょう症のリスクを低下させる働きが期待できます。

ゲニステインとエクオールはどう違いますか?

エクオールは、ダイゼイン(大豆胚芽に含まれるイソフラボン)を変換したものです。エクオールも女性ホルモン様作用が期待できますが、ゲニステインの方がエストロゲン受容体に結合しやすいことが分かっています。

ゲニステインはどんな食品に含まれていますか?

大豆イソフラボンの一つであるゲニステインは、一般的な大豆食品にも含まれています。

例えば、豆腐や納豆などにはイソフラボン配糖体として、味噌や醤油などにはイソフラボンアグリコンとして存在しており、これらの大豆食品からもゲニステイン摂取することが可能です。

ゲニステインはどのくらい摂ればいいですか?

大豆イソフラボンアグリコンの摂取目安は、農林水産省のHPに「30 mg/日」程度と記載されています。大量に摂取すればよいというものではありません。バランスの良い食事や適度な運動など、生活習慣を整えた上で、上手に活用していきましょう。

ゲニステインをサプリメントで摂るメリットはありますか?

毎日、食品から大豆イソフラボンを摂取するのは大変です。サプリメントを活用すれば、無理なく継続的に摂取できるでしょう。また、食品の中に含まれているゲニステインは、ほとんどが大豆イソフラボン配糖体として存在しています。その場合、腸内でアグリコン化されて吸収されるので、腸内環境によっては、うまく吸収できないこともあります。その点、アグリコン化されているサプリメントであれば、腸内環境と関係なく摂取することができます。

まとめ

女性ホルモンの分泌は45歳ごろから減り始め、閉経前後で急激に減少すると言われています。最近元気がない・やる気が出ない・体調が悪いと感じているなら、女性ホルモンと似た働きをしてくれるゲニステインを試してみませんか? 食事やサプリメントを上手に活用しながら、元気な毎日を過ごしましょう。

 

<記事監修>

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寺内公一先生
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科茨城県地域産科婦人科学講座教授。医学博士。主に更年期障害や骨粗鬆症の診療に従事し、中高年女性の抑うつ・不安・不眠の特性とその対応についての研究や、閉経後骨粗鬆症の病態生理に関する研究、女性の身体的・精神的機能の加齢による変化と、食品・薬品およびそれらに含まれる生理活性物質がこれに対して与える影響についての研究を行う。