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Q.何事にもやる気がおきず…昼間は明るく勤めていますが、疲れを感じる毎日です。

落ち込む女性
お悩み相談の回答

ご相談内容

ご相談者様:50歳、女性
こんにちは よろしくお願いします。
最近、いつも帰宅が遅い夫との会話も少なく、何事にもやる気がおきず、家事も疎かになってきました。一人で家にいると、なぜか涙が止まらなくて。
自分も仕事をしていますが、暗い話はあまり職場でもできず、昼間は明るく勤めていますが、疲れを感じる毎日です。何か少しでも改善する方法がありましたらアドバイスお願いします。

回答

ご相談ありがとうございました。
いまいちやる気が起きず、疲れを感じられているにも関わらず、お勤め先では明るくふるまわれているとのこと。お辛い中、とても頑張っていらっしゃいますね。

さて、まずは更年期にはなぜこういった症状が起こるのか?のおさらいです。
更年期は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少によって自律神経のバランスが乱れやすくなります。そうすると、代謝や血流が低下して、エネルギーを生み出す力が落ちてしまい、疲労感がとれなかったり、何をするのもおっくうになったりすることがあります。
これまで真面目に頑張ってきた人ほど、思うように仕事がはかどらない自分に戸惑う方が少なくありません。

また、女性ホルモン(エストロゲン)には、情緒を安定させるはたらきがあるため、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が減少すると、以前なら気にならなかったささいなことに気持ちが波立ってしまい、感情のコントロールも難しくなることがあります。

家事がおっくうになる女性

更年期の辛さは、ご自身のせいではありません。ですから、 「更年期はこういうもの」と割り切ってペースを落としていただきたいところですが、そう簡単にはいかない!と思われたら、なるべく辛さが溜まらないよう、普段からセルフケアに気を遣うこと、オンとオフ(仕事も家事も休む)をしっかり分けていただくことを意識していただければと思います。

セルフケアは継続することで効果があらわれやすくなります。全部をしなければいけないというわけではありませんので、まずはやりやすそう・続けやすそうなものから、試していただければそれで十分です!
女性ホルモンの減少による不調のピークは、平均で2~3年、長くても5年ほどで治まると言われていますので、上手にこの時期を乗り切りましょう。

まず、疲労感に打ち勝つと同時に、冷えの解消や更年期後の体のことも考えると、代謝を上げるセルフケアはぜひ取り入れていただきたいです。続けやすく、効果的なのは、低~中程度の強度のストレッチやヨガ、軽いウォーキングです。
場所を選ばず、忙しくても1日5分でできる、こちら↓もおすすめ。
1日5分の簡単スロトレで更年期の冷えを乗り越える!

同時に、しっかりと休むこと=質の良い睡眠も大事です。体や脳の疲労を回復する一番よい方法はぐっすり眠ることですので、生活習慣を少し振り返ってみて、眠りの環境が整えられているかをチェックしてみてください。
更年期の眠りを変える7つの習慣 の記事をチェック

お食事面でもいくつかおすすめできるセルフケアがございます。

今の状態が、女性ホルモン(エストロゲン)の減少によるものだとすると、個人差はありますが、女性ホルモンのエストロゲンと似た作用をする、大豆イソフラボンを摂ることで症状が軽減する可能性があります。

大豆イソフラボンの安全な1日の摂取目安量の上限値は、大豆イソフラボンアグリコン換算で70~75mgといわれています。食品でいうと、納豆1パック(50g)で約37mg、豆腐1/3丁(100g)で約20mg、豆乳コップ1杯(200ml)で約50mgです。

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大豆イソフラボンアグリコンとは?
通常の大豆製品に含まれる大豆イソフラボンの多くは「配糖体」といい、大豆イソフラボンと糖がくっついた形のものです。これが腸内細菌により分解され、糖と切り離された状態が「大豆イソフラボンアグリコン」です。この状態になってはじめて、体内に吸収されます。

アグリコン換算の計算方法はコチラをご確認ください。
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大豆製品を使ったレシピをご案内します。

■豆腐のレンジ蒸し
http://www.kikkoman.co.jp/homecook/search/recipe.html?numb=00000411

■豆腐と野菜の炒め煮
http://www.kikkoman.co.jp/homecook/search/recipe.html?numb=00000720

■たっぷり野菜の豆乳スープ
http://www.kikkoman.co.jp/homecook/search/recipe.php?numb=00005567

また、料理がおっくうになってしまっている時は、大豆イソフラボン配合のサプリメントで手軽に補う工夫もおすすめです。
普段の食事に「上乗せ」しても安全であるとされている一日の摂取目安量は、大豆イソフラボンアグリコンで30mgですので、量を守ってお召しあがりください。

大豆以外では、トリプトファンという成分が含まれる、乳製品・豆類や穀類・赤身の肉や魚・バナナなどを取り入れてみてください。 トリプトファンは、不安感や気分の落ち込みを和らげるセロトニンを体内で作るのに役立ちます。

トリプトファンを摂れる食品

上記でご紹介したものを参考にセルフケアにチャレンジしていただくのと同時に、症状がひどく、また、改善しないようであれば婦人科などにご相談することも視野にいれてください。

更年期症状、更年期障害の治療に力を入れている医師や病院の多くは、患者さんの話に丁寧に耳を傾け、つらい症状を緩和するための治療方針を立ててくれます。
婦人科の専門医を探される際の参考に、日本女性医学学会認定の「女性ヘルスケア専門医リスト」をご紹介いたします(*ページの左側地図より、お住まいの地域ごとの医療機関を検索いただけます)。


更年期に起こる症状のほとんどは、更年期が過ぎれば自然と解消されていきます。とはいえ、更年期の間もできる限り心も体も健やかに過ごしていただきたいので、ご紹介したセルフケアが少しでもご参考になりましたら幸いです。

最後に。
更年期はご家族や職場の方の理解と協力によって、乗り越えやすくなります。パートナーのご帰宅が遅い、とのことですが、その影響で心と体に負担がかかっていることがあれば、手伝ってほしいことや知っておいてほしいことについて、時間を作ってコミュニケーションを取られた方がよいかもしれません。

それぞれご家庭や職場の事情には違いがあり、また、性別や年代が違うと、なかなか全てを理解してもらうことは難しいものですが、更年期にあって症状が辛いことや、心身症状のため起こる可能性のあること(家事が溜まる、仕事のスピードが落ちる、など)を予め話しておくと、実際に相手に迷惑(とはあまり表現したくないのですが)を掛けてしまった時も、受け止め方が違います。例えば手を骨折したとしたら、できること・できないことを説明し、手伝いをお願いすると思いますが、それと同様です。

何度でもお伝えしたいことは、更年期の辛い症状は女性なら誰にでも起こる可能性があることで、その原因は誰のせいでもないということ。ですから、自分1人だけで頑張ろうと思わないでくださいね。

またいつでもご相談ください!お待ちしています。

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