更年期のタンパク質不足が気になる!1日の必要量は?

お悩み相談の回答

ご相談内容

ひまわり様(54歳)

最近疲れやすく、体力、筋力が衰えてきました。食生活に気をつけるよう心がけているものの、仕事が忙しく、特にたんぱく質は不足している気がします。
世間ではよく高齢者に対してたんぱく質摂取を呼びかけていますが、私たち世代の食事のたんぱく質は少なくても、問題ないのでしょうか。

回答

ひまわり様、この度はご相談いただきありがとうございます。お仕事が忙しく、たんぱく質が不足している気がする、とのことですね。

人間の体になくてはならない栄養素のうち、エネルギー(カロリー)源となるものを『エネルギー産生栄養素』と呼んでおり、たんぱく質は、炭水化物、脂質と共にエネルギー産生栄養素のひとつです。

なかでもたんぱく質は、私たちの細胞を構成する主要な成分であり、筋肉・臓器・皮膚・毛髪などを作っていたり、ホルモンや酵素、抗体など体を調節する機能の成分として、生命を維持するのに欠かせないものです。
そのため、日々の食事で欠かさず摂ることが大切になります。

また、「どれぐらい食べたら良いのか?」の目安としては、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で、性別・年代ごとの量を確認することができます(いくつかの項目が示されていますが、集団のうち、ほとんどの人が必要量を満たす量である「推奨量」をご紹介いたします)。

日本人の食事摂取基準によると、一日に必要なたんぱく質は、18~49歳は、摂取エネルギーの13~20%、50~64歳は14~20%、65歳以上は15~20%が理想とされていて、ひまわり様に必要な1日あたりのたんぱく質推奨量は「50g」となっています(18歳以上の成人女性の推奨量として)。

1食あたりは、この50gを3食で割り「たんぱく質は毎食16~17gくらい摂れば良い」ということになりますね!

(たんぱく質は体内で常に分解と合成を繰り返していて蓄えられないので、毎食摂ることが理想ですが、難しいときは間食も上手に活用して補ってあげてください)

たんぱく質は「肉類・魚介類・卵類・乳類」など動物性食品や、「豆類・穀類」などの植物性食品に多く含まれています。特定の食品に偏らないように、各食事でそれぞれのたんぱく質をバランスよく食べるようにしたいところです。

以下、主な食品と含まれるたんぱく質量をご紹介しますので、普段召し上がっている量と比べて過不足を見るためのご参考になさってください。

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【主な食品と含まれるたんぱく質の目安量】

★主菜<おかず>の材料となる食材
・肉類・魚介類(片手手のひらサイズ100g):たんぱく質16~20g
・卵(1個60g):たんぱく質7g
・豆腐(1/3丁100g):たんぱく質5~7g
・納豆(1パック50g):たんぱく質8g

★主食となる食材
・ごはん(茶碗1杯150g):たんぱく質5g
・食パン(6枚切り1枚60g):たんぱく質5g
・うどん(ゆで230g):たんぱく質5g
・そば(ゆで200g):たんぱく質10g
・パスタ(ゆで230g):たんぱく質13g

★その他
・牛乳・豆乳(コップ1杯200㎖):たんぱく質6~7g
・ヨーグルト(1個100g):たんぱく質4g
・プロセスチーズ(1個20g):たんぱく質4g
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1食あたりで、主食と主菜を組み合わせて、ちょうど良い量のたんぱく質が摂れると良いですね!

また、食事のたんぱく質量が少なかったと感じたときには、間食に★その他のヨーグルトやチーズ、牛乳や豆乳を取り入れて補うこともおすすめです。

適量のたんぱく質を摂って、ひまわり様の健康維持にお役立てくださいね!またのご相談をお待ちしております。


P.S. 筋力維持のための、スキマ時間を使った簡単な筋トレもぜひ参考にしてみてください!

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右田尚子

管理栄養士、健康運動指導士、メノポーズカウンセラー。キッコーマンニュートリケア・ジャパン(株)営業部所属 お客様担当

過去に特定保健指導業務や自治体の健康運動支援事業に従事し、現在に至る。

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