【お悩み相談】更年期症状なのか、よく分かりません
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ご相談内容
おじひろ様(46歳)
生理が段々不順で長くなり、もう8カ月きていません。
そして最近、腰痛がつらい、ずっと体が重くだるい、不安や緊張がひどい、料理献立を考えるのが億劫、家事がはかどらない、こんなことが続いています。
肩こり、首の痛みもひどいですが、腰痛がつらいです。たまに手足が痺れた感じ?もします。元々冷え性ですが、年々つらくなっています。
今までより、いろいろな症状が前よりつらいと感じることが強くなりました。
自分の体は、やはり更年期症状なのか、よく分かりません。体のことを理解して、どのように解決すれば良いかアドバイスほしいです。
回答
おじひろ様
こんにちは、このたびはお悩み相談をお寄せいただきありがとうございます!
生理がだんだん不順になり、同時に複数の不調が出ておられているご様子ですね。大変おつらそうなご状況を拝見し、心配いたしております。
今回、「自分の体のことを理解して、どのように解決すれば良いか?」とのご質問をいただきましたが、「閉経」という女性の体にとってのターニングポイントを間近に控える更年期の時期は、まさに体への理解を深め、解決につながるケアを始める最適な時期だと思います。
40代以降、私たち女性の体はホルモンバランスが大きくゆらぐ影響を受けて、心身に様々な不調が現れることが知られており、おじひろ様が感じておられるような生理周期の変化に加えて、倦怠感や不安感、緊張感、体のコリや冷えなどは、多くあがるお悩みでもあります。
一方で、更年期障害の診断は、「除外診断」といい、他に大きな病気はなさそうだと判断できた場合に、更年期症状の可能性が高いと考えます。
その理由として、私たち40代以降女性の不調の裏に特有の疾患が隠れている場合があり、大切なのは「不調の背後に隠れている可能性のある疾患を見落とさないこと」です。
そのため、「自分の体は、やはり更年期症状なのか、よく分かりません」とのコメントを頂戴しましたが、おじひろ様が感じている不調が更年期症状かを確かめるためにも、まずは一度病院へ行き、専門医にご相談することをおすすめいたします。
クリニックなどの婦人科は、更年期の心身の不調の強い味方となります。なかでも「女性外来」や「更年期外来」の看板を掲げているところは、専門医としての知識をもって治療にあたり、患者の話に耳を傾け、つらい症状を緩和するための治療方針を一緒に立ててくれることが期待できます。
婦人科の専門医を探される際のご参考といたしまして、日本女性医学学会認定の「女性ヘルスケア専門医リスト」をご紹介いたします。下記ページより、お住まいの地域ごとの医療機関を検索いただくことができます。
▼日本女性医学学会ホームページ
また、受診をされた結果、おじひろ様の不調の原因が、女性ホルモンの減少に起因するもの(更年期症状)であった際には、以下のセルフケアもお試しいただけると幸いです。
~更年期症状を予防・緩和する方法~
★大豆イソフラボンを補う
更年期特有の悩みは、女性ホルモン(エストロゲン)と似た作用をする大豆イソフラボンを摂ることで、緩和することが期待できます。
大豆イソフラボンは豆腐、納豆、豆乳などの大豆製品から摂ることができます。一日の摂取目安量の上限は、70~75mgといわれています。
具体的な食品で見てみると
・豆腐1/3丁(100g)で約20mg
・納豆1パック(50g)で約37mg
・豆乳コップ1杯(200ml)で約50mg
の大豆イソフラボンが含まれています。
大豆イソフラボンは、日々コツコツと摂ることがおすすめです!一定の量の大豆食品を毎日食べることが大変な場合には、サプリメントを活用されるのも良いと思います。

★体を温めて緊張感や不安、コリや痛みを緩和する
不安を感じたり、ストレスがかかって緊張している状態のときには、交感神経が優位になり、血管が収縮して手足が冷たくなります。反対にリラックスしているときは、もう一方の副交感神経が活性化し、血管が広がって手足が温かくなります。
意識的に体を温めることで、心の緊張もほぐれてリラックスしやすくなるため、
・首や肩、目元をホットタオルや温熱シートで温める(コリを感じる部分に同時にあてるのも緩和に効果的です)
・温かいお茶を飲む(ハーブティーや黒豆茶などノンカフェインがおすすめ)
・お風呂にゆっくり浸かる(38~40度くらいのぬるま湯がおすすめ)
などの温めケアをお試しください。

★生活のなかで、ゆっくりを心がける
更年期は、年齢を重ねることで徐々に体力が落ちてくることに加えて、仕事や家事、子どもの進学や親の介護など、精神的に落ち着かないことが多い時期でもあります。
日々、心配や不安、ストレスを感じると「交感神経」が優位になり、過剰に働きすぎることで自律神経のバランスが乱れやすくなるため、整えてあげることが不調緩和に役立ちます。交感神経が過多となっている状態を整えるカギを握るのは「副交感神経」で、ここを高める習慣を身に着けたいところですが、そのポイントとなるのは日常で「ゆっくり」を意識することです。
日々の生活のなかで行っている
・呼吸
・人との会話
・食べるスピード
・仕事や家事のペース
・休みの日の過ごし方
などで「ゆっくり」を意識することで副交感神経の働きを高めてくれます。
はかどらない家事なども思い切ってペースを落とし、必要最低限に絞って1日の量を減らすことも自分を労わる立派なケアとなります。つらいと感じたら一旦手を止めて、つらいと感じている部分に、先ほどご紹介した温めケアを試してみることも良いですね。
まずは取り入れやすいもの一つから、「ゆっくり」を意識した、自律神経の整えケアを取り入れてみることをおすすめします^^
更年期は、心と体が変化をする大きなターニングポイントです。様々な不調を「カラダからのSOS」と受け止めて、今とこれからを心地よく過ごせるケアを得ていきたいですね。
またご不明な点、気になることがありましたら、いつでもお気軽にご連絡をいただけるとうれしいです!
<この記事を監修いただいた先生>

右田 尚子
キッコーマンニュートリケア・ジャパン(株)営業部所属 お客様担当
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