無理しない!ゆとり年末年始のススメ

冬のイメージ
学ぶ

更年期の年末年始は、家事も休業!

更年期は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量がゆらぎながら減少することによって、自律神経のバランスが乱れやすい時期です。
のぼせ、ほてり、冷え、関節のこわばり、倦怠感、疲労感、めまい、耳鳴り、頭重感、イライラ、気分の落ち込み、肌の乾燥など、人によって悩みがあらわれる部位も、度合いも実にさまざま。

こうした更年期特有の不調のピークは2~3年、長くても5年ほどでおさまるといわれていますが、真っただ中にいると「いったいいつまで続くのだろう?」「自分は変わってしまったのでは」と不安な気持ちになるものです。

更年期以前ならばこの時季、クリスマスに大掃除、大みそか、お正月、年始のご挨拶など、多くのイベントの準備を効率よくこなしてきた人も、更年期の不調の影響で思うように作業がはかどらず、戸惑うことがあるかもしれません。

そんなときは、「更年期なのだから、思うように作業がはかどらなくてもしょうがない」と割り切りましょう。「年末年始は私も家事をお休みする!」と宣言して、ゆっくり過ごして充電するのもよし。心配をかけないために、周囲の人や家族にも、更年期は無理がきかない時期であることを伝えておくことも大切です。

▼周囲の人や家族にもぜひ読んでいただきたい
更年期と閉経のメカニズムを学ぶのページ

オーブン料理と小掃除で「ゆとり年末年始」!

家事は毎日の暮らしのことですので、年末年始の休みくらいゆっくり休息をとりたいのに、なかなかそうできないのが悩ましいところ。

また、家事は体力を使います。更年期の不調で良質な睡眠が得られにくくなっている場合は、疲労が回復せず、エネルギーが不足することもあるので、いつもは簡単にできることでも、一つ一つこなしていくことがつらくなることがあります。

そんな時は何もせず、思いきってのんびりと過ごしていただきたいものですが、「そうもいってられないわ」という方のために「ゆとりのススメ」を2つご紹介します。

ゆとりのススメ1:手軽だけど映える!オーブン料理をチョイス

グラタン

オーブンの性能やレシピの工夫によって、材料を切ってオーブン対応の耐熱容器に入れたら、あとはオーブンに任せて焼くだけ!というものが増えました。食材をそのまま使ったり、ざっくり切ったりするレシピを選べば、調理の手間が省けるうえに、オーブンで焼いている時間は、休むこともできます。

オーブン料理の魅力は、なんといっても簡単にできあがるのに、とても華やかに仕上がるところ。鍋敷きを置いて器ごと出してもなんとなく絵になります。

テーブルに花を飾ったり、ナイフとフォーク、華やかな紙ナプキンなどを添えたりすれば、ちょっとした特別感も演出できますし、使う器も少なく済むので、洗う手間も省けます。 インターネットで「オーブン料理」のキーワードで検索すると、おいそうなレシピがたくさんヒットしますのでぜひ探してみてください。

▼クリスマスの雰囲気にも合います!
30分でスペアリブ 

ゆとりのススメ2:掃除は小掃除の積み重ねで対応!「ここが気になる」を中心に

掃除もまた、更年期の不調のある時期は、悩ましい家事のひとつです。片づけは、出したものを元の場所に戻す、不要なものをきちんと捨てるというシンプルなことの積み重ねです。

でも、更年期の不調が重なると、そのシンプルなことが積極的にできなくなることがありますし、自分以外の家族にその習性が根付いていないと、結局溜まったものを自分1人で片づけすることに……ただでさえ気持ちが不安定になりがちな時期なのに、余計にイライラしてしまうかも?

まず、掃除は一人でこっそりしないこと。料理ももちろんですが、家事は「家の事」と書きます。家族みんなで手分けをして協力しあいねぎらいあえれば、更年期のつらい不調も、気持ちから和らいでいくはずです。

掃除をする家族

さて、家の中には“ここが汚くなくなるといやだな”と思う場所があると思います。まずはそこだけでも「ほどほどにきれいな状態にする」ように心がけると、掃除をしている満足感が得られやすく、気分も明るくなります。

そのときに「掃除は、自分の元気が続く時間、例えば3分間だけ目に付くところを集中してやる」と決めてしまえば、いっそうハードルが低くなります。それを続けていきましょう。年末の大掃除だから、あちこちを一気にやろう!と思うと考えるだけで疲れてしまいます。「大掃除」ならぬ「小掃除」の継続で乗り切る作戦です。

それでも調子が悪い日は一度も掃除ができないこともあると思いますが、それはそれでOK!調子がいい日に、3分間掃除に数回トライすれば、帳尻が合うと思えばいいのです。

掃除機をかけるのがつらいときは、掃除機をかけることにこだわらないことも重要。目につく場所にゴミやほこりがなければいいのですから、軽いフロアモップやほうきを使ったり、大きなゴミだけ拾って済ませたりするのもいいでしょう。

お客様を招くときは、トイレと玄関と鏡をきれいにしておくと、家全体の印象がぐっとよくなります。玄関に出す靴を一人1足までにして、あとは下駄箱にしまうだけでもすっきり感がアップします。

忘れずに!心にもゆとりを

最後に、年末年始はついつい1日中家にこもりきりになってしまいがちですが、日に一度は太陽の光を浴び、外の空気を吸うことは、更年期の不調をやわらげるためにとても大切です。

というのも、女性ホルモン(エストロゲン)が減少すると、別名「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンという脳内物質の分泌量も減り、イライラしたりウツウツしたりしやすくなるといわれているからです。
セロトニンは生活習慣によって分泌を促すことができるといわれています。太陽の光を浴びたり、リズム運動したりすることでも分泌が増えるので、1日15分から20分程度の短時間でも、ベランダやお庭、マンションの敷地内で構いませんので、意識的に外に出ましょう。

ピックアップ記事

関連記事一覧