落ち着かない…急なドキドキや息切れへの対処法

動悸がする女性
セルフケア

動悸や息切れも?更年期の女性の体には、どんなことが起きているのか

更年期を迎えると、女性ホルモンの分泌量が大きく変化する、ということは体調の変化によって身をもって感じている方が多いと思います。

女性は生まれた時に、卵巣に約200万個の卵胞を蓄えていますが、その数は40代を迎えると急激に減少し、40歳半ば頃から50歳頃には数千個程度になります。

女性ホルモンのエストロゲンは卵胞が成熟するプロセスの中で分泌されるため、卵胞の減少に伴ってエストロゲンの分泌量も減少してしまうのです。

そして、このエストロゲンは、卵巣が勝手に分泌しているわけではなく、脳の視床下部が指令を出してコントロールしています。

ところが、更年期は前述したように卵胞の数が減少してしまいますので、脳の視床下部がエストロゲンを分泌するように指令を出しても、分泌できないという状況が起こります。
そうすると、脳の視床下部はとても混乱し、その影響を受けて自律神経のバランスが乱れます。

更年期に起こる混乱のイメージ


心臓の働きは自律神経によってコントロールされていますので、動悸や息切れといった症状も、自律神経の乱れのひとつの症状としてあらわれやすくなるのです。

しかし、こうした不調が起こる要因や、その重い・軽いが左右されるのは、女性ホルモンの分泌量の変化だけではありません。仕事や家庭などの生活環境、ご本人の性格(真面目な方など)も影響します。

女性を取り巻くストレスが不調に拍車をかけることも…

更年期は、女性を取り巻く環境が大きく変化しやすい時期でもあります。子どもの進学や就職、巣立ち、家族や親しい人の病気や死別、リストラや介護の問題など、今まで経験したことのないような出来事に遭遇しやすくなります。

動悸や息切れの症状は、強いストレスや疲労などが重なると強くあらわれる傾向がありますので、ストレスをやわらげるセルフケアに取り組んだり、休息を十分にとって疲れを溜め込まないようにして、心から出されたSOSに応えてあげましょう。

ただし、気を付けておきたいのが、動悸や息切れの症状の背景に、貧血や心臓病、甲状腺の病気、うつなどが隠れている可能性です。
自分の健康を過信せず、不安を感じたら医師の診察や検査を受けて、原因を確かめておくことが大切です。

自律神経のバランスを整える5つのセルフケア

更年期による動悸や息切れは、自律神経のバランスを整えるセルフケアが有効です。

まずは深呼吸と脱力

強いストレスを感じると、呼吸が浅くなることがあります。動悸や息切れを感じたら、ゆっくり深呼吸をしてみましょう。
腹式呼吸は気持ちをリラックスさせるのにも効果を発揮します。

腹式呼吸を実践する女性のイラスト

口から息をゆっくりと吐きながらお腹を凹ませ、鼻から息をゆっくりと吸いながらお腹をふくらませます。4秒吸って8秒かけてゆっくり長く吐くというのが一つの目安です。

また、緊張すると肩甲骨周りの筋肉が固くなりやすくなるので、腕を大きく回すなどしてまめにほぐしましょう。

動悸・息切れを楽にするツボ押し

「NPO法人ちぇぶら」の代表理事、更年期トータルケアインストラクターの永田京子先生が、更年期ケアの「ちぇぶらチャンネル」で動悸・息切れの症状を楽にするツボ押しついても動画でわかりやすく紹介してくださっています。

更年期ケアの「ちぇぶらチャンネル」は更年期の困りごとを解決するための「薬箱」のような存在です。楽しく見られて役に立つ情報が満載ですので、ぜひチャンネル登録して定期的にチェックしてみてくださいね。

自律訓練法をする

自律訓練法とは、自分の身体を意識しながら心を落ち着けていくリラックス法です。自律神経のバランスを整えて、ストレスへの抵抗力を高めていきます。座った姿勢や横になった姿勢、立った姿勢でもできます。

自律訓練法

(1)ラクな姿勢になってゆっくりと深い呼吸をする。
(2)目を閉じて、右手・左手・右足・左足の順に、それぞれが「重たい」と感じていく。
(3)右手・左手・右足・左足の順に、それぞれの「温かさ」を感じていく
(4)両手を強く握りしめたらパッと開く動作を3回ほど繰り返し、深呼吸をしながら目を開ける。

という手順で行います。
※就寝前に行う場合は(4)をしないで、そのまま眠りにつく。

「休む予定」をつくる

睡眠不足や疲労が重なることも、動悸や息切れが起こりやすくなる要因になります。更年期は家族や会社など多方面から必要とされることも多く、忙しい時期と重なりますが、だからこそ意識して休息をとるようにすること。
予定がないから休むのではなく「この日は休む」という予定をつくりましょう。

また、体調が悪い時は家事や仕事のペースを落として、積極的に身体を休ませて。体が辛いのは、あなたが自己管理を怠ったせいではありません。無理をせず、頑張れる時にやればいい!という気持ちを持ってみてください。

ストレスはひとりで抱えない

辛いことやイライラしたこと、不安なことはひとりで抱えずに、家族や信頼のおける友人に相談してみましょう。更年期外来などで専門家のカウンセリングを受けるのもひとつです。

自分のストレスの原因になっていることは何か?がはっきりわからなくても、人と話をしたり、人の話を聞いたりしているうちに形がみえてくることもあります。
最近ではオンラインで気軽に人と話をすることもできますね。負担にならないように最初から終わる時間を決めて実施すると「やめ時がわからない」などの困りごとはなくなります。

また「これをしていると楽しい!」という時間を過ごすと、ストレスが緩和されます。
ふだん身体をあまり動かさない人は手軽にできる体操やスポーツなどを、逆にふだん身体をよく動かす人はインドアの趣味に取り組むようにするとリフレッシュ効果がアップします。コントや漫才などを観て、思い切り笑うこともおすすめです。

急な動悸や息切れは、何か悪い病気なのでは?と不安に思われる方も多いでしょう。心の影響も大きい不調なので、まず、休息とリラックスを大事にしてくださいね。

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