正月太りは早めにリセット!年始めからの更年期ダイエット

セルフケア


のんびり過ごせたお正月明け、体重計に乗ったらとんでもないことに…!47歳のヤヨイが真っ青な顔をしています。読者代表のヴィーナスが専門家に更年期のお悩みを相談する「お悩み解決隊」。今回は「お正月太りをリセットするダイエット法」をお届けします。ヤヨイが相談するのは、ウェルネス&ダイエットエキスパートの和田清香先生。誰もが気になる年明けからのダイエット、必見です!



1月中が勝負どき!お正月太りをリセットしよう

和田先生(以下、和田) ヤヨイさん、お正月にのんびりできてよかったですね。ただ、お正月明けのこの時期、太ってしまったという声をよく聞きます。

お正月太りの解消は、できれば月をまたがないほうがベターです。なんとか2月に入る前にリセットしましょう。なぜなら、お正月の体重増加が長引けば長引くほど、体重増を招いた習慣だけでなく、脂肪自体も定着してしまい、取り戻すのに時間も労力も必要になってしまうから。まずは太ってしまった原因・習慣を改めることが大切です。最低でも2月半ばまでにはもとの体型に戻したいですね。

和田 体重が増えれば、フェイスライン、お腹まわり、背中などに脂肪が乗り、体のラインが崩れます。また、体重が増えたことで動くのがおっくうになり、運動量が減りがちになります。外出せず家にばかりいれば、筋肉量が低下して転びやすくもなりますし、ますます太る負のループに突入してしまいます。なによりお正月のダラダラ生活が、不健康な習慣として定着してしまうことが一番のマイナスです。

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そもそもどうして更年期に太りやすいの?

和田 更年期の人が太りやすい理由は、ホルモンバランスの乱れから自律神経も乱れがちになり、食事制限(特に我慢を要するもの)がうまくいかないからです。また、女性ホルモンが低下すると内臓脂肪が増えやすくなります。さらにホルモンバランス、自律神経の乱れから腸内環境も悪くなりがちなので、それも更年期世代が太りやすい理由だといえます。

それにくわえて、お正月という時期ならではの太りやすい要因もあります。

●糖質の多いお正月料理
おせち料理は日持ちさせるために砂糖がたっぷり使われている食べ物。お餅も糖質が高めです。

●食べ過ぎ&ダラダラ食べ
年末年始はテレビを見ながらダラダラ食べがち。お腹は空いていないのに、目の前にあるからと食べ物に手がのび、ついつい食べ過ぎ傾向に。

●お酒の飲みすぎ
お酒を長時間飲み続けるうえに、締めにラーメンなどを食べてしまうとカロリー過多になります。

●生活リズムの乱れ
家でのんびり過ごし、運動量が減少しやすいこの時期。さらに夜更かしで体内時計が狂い、睡眠の質が下がると、食欲が増すホルモン(グレリン)が増加してしまいます。

●シャワーで済ます悪習慣
ダラダラ生活をしていると、お風呂に入るのさえ面倒に感じることも。簡単にシャワーで済ませていると、睡眠の質が悪化し、太りやすくなります。入浴して深部体温を上げれば、質の良い睡眠につながるのですが、シャワーだけでは深部体温が上がらず、冷えやむくみも改善されません。

ちなみに先生はすごくスリムですが、太りやすい年末年始の時期、どのように過ごされているのでしょうか。

和田 私は、ちょっとしたことに気を付けながら、お正月を過ごしています。

【和田先生のお正月の過ごし方】
・お餅は一口サイズにカットして、通常サイズを何回かに分けて食べられるようにして量やカロリーを抑える。
・食事が終わったらすぐに片付けをして、見えるところにいつまでも食べ物を置かないようにする。
・朝昼晩すべてしっかりご馳走を食べる必要はないので、どこか1食だけ好きに食べるようにし、残りの2食は軽く済ませる。
・不足しがちな野菜やタンパク質を意識して摂る。
・買い物や散歩など、できるだけ歩く機会を増やす。



更年期のダイエット、成功の秘訣!私たちが目指すべきゴールとは?

和田 体重や体型は、自分が受け入れられる、ハッピーでいられることが大事だと思います。

いつでも動ける、軽やかでいられると、人生もきっと楽しいですよね。逆に、体に痛みや不調があるとストレスになるので、常日頃から自分の健康に敏感でいることが大事です。

ダイエットもエクササイズも「これって、一生続けられること?」と自分に問いかけてみて、続かないものはやらないようにするといいと思いますよ。

和田 エクササイズをするのが日常になっている人は、基礎代謝の低下を防げているので、急激に太ることはないんです。そして、エクササイズをすることで精神的にも健やかに

運動の習慣が自信につながり、人生も豊かになっているなと感じます。理想のボディーラインがキープできれば、オシャレにも積極的になれるはずですよ。

一方、日常的にエクササイズをしていない人は、この逆だと思ってください。


更年期世代なら午前中にやっておきたい「代謝アップのエクササイズ」

和田 それなら、まずは効率的なダイエットに役立つ、代謝を上げるエクササイズをご紹介しましょう。更年期になると、筋肉量の低下から基礎代謝が落ち、脂肪がつきやすくなります。しかし代謝が上がれば、冷え性軽減、むくみ軽減、内臓機能アップ、太りにくい体になるといったメリットがあります午前中のうちに代謝を上げておくと、その後数時間高い代謝の状態が続くので、ぜひ早い時間にやってみてください。特に筋肉量の多い下半身を鍛えることは、代謝アップに効果があるんですよ。

●代謝アップのエクササイズ

①腰幅より少し広めに足を開き、お尻を斜め下に下げます。腕は背骨の延長線上に伸ばし、つま先立ちに。

②状態を変えずに、息を吸いながら腕だけを前に伸ばす~息を吐きながら耳横に伸ばすをゆっくり5回繰り返します。背骨が丸くならないように、常にお腹を引き上げておくことがポイント。



忙しい更年期。手軽に取り組める部位別エクササイズ

和田 分かりました。それでは、運動が苦手な方でも気軽に始められるエクササイズを、いくつかご紹介していきましょう。


●二の腕、肩

普段の生活であまり使わない二の腕。脂肪がつきやすい部位なので、エクササイズですっきりさせましょう。肩も伸ばせて一石二鳥。

①膝を立てて座り、腕を上体の後ろにつきます。指は体のほうに向けておきます。

②お尻を床から浮かせ、肘の曲げ伸ばしを10セット行います。息を吸うときに肘を曲げ、吐くときに伸ばしてください。慣れてきたら回数を増やしましょう。


●お腹

女性ホルモンの低下で内臓脂肪が増えやすい女性は、お腹もポッコリしがち。「ウエストがきつい」お悩みはエクササイズで解消を。

①仰向けになり、両手は天井に向かって伸ばし、両膝を90度に曲げます。

②息を吸いながら、みぞおちから両脚を右にねじり、吐く呼吸で①に戻ります。ぐらっとして倒れない、ギリギリまでねじりましょう。この時、左の肩・肩甲骨は床から離れないように注意してください。

③両方の脚は常にぴったり付けたまま①に戻り、今度は左にねじります。この動きを5往復繰り返してください。


●お尻

筋肉が衰えると、脂肪が蓄積しやすいお尻も、忘れずにトレーニングしたい部位です。

①膝を立てて仰向けで寝ます。

②足裏でしっかり床を押しながら背骨を床からはがし、膝から肩まで一直線のところでストップ。左右のお尻を中心に集めるように意識しながら、ゆっくりとした呼吸を5回繰り返してください。


●太もも

パンツをはいてピチピチだと、サイズアップを実感させられる太もも。普段から歩いたり階段を使ったりして、筋肉を鍛える必要があります。

①両腕を曲げ、真っすぐに立ちます。

②右脚を前に出します。このとき、後ろの脚(左脚)の膝は床から浮いた状態にしておくこと。前かがみにならないように注意。

③ ②の状態から①に戻り、今度は逆の左脚を前に出して、また①に戻ります。この動きをリズミカルに10回繰り返します。慣れてきたら回数を徐々に増やしてください。呼吸を止めずに行いましょう。


●ふくらはぎ

脂肪がつきにくい部位ではありますが、むくみなどで太くなりがちなふくらはぎ。日ごろからのストレッチが有効です。

①仰向けの状態で片脚を天井に向かって伸ばし、足裏にタオルをかけて両手でつかみます。

②ふくらはぎが気持ちよく伸びているのを感じながら、できるだけかかとを天井に向かって押し上げます。その状態で呼吸を5回繰り返します。吐く時に筋肉を伸ばすようにしましょう。反対側も同様に。

和田 ヤヨイさん、運動する前はそう思うかもしれませんが、運動後に「やらなきゃよかった!」と後悔することはありません。運動後は「気持ちよかった、体も心も軽くなった!」と必ず明るい気持ちになるので、その気持ちを常に忘れないようにしてください。

私でさえ、「今日は運動、やめようかな…」と思うこともありますが、いつも「やった後で後悔することはないよね!」と自分に言い聞かせています。



更年期のダイエットに欠かせない、食生活の基本をおさらい

和田 健康的にダイエットするために、いくつか心がけたい食生活のヒントがありますのでお伝えしますね。

【更年期ダイエットの食生活のヒント】
・筋肉のもととなるタンパク質(卵、大豆製品、脂身の少ない肉や魚)を朝昼晩の食事に1つプラスする
・骨作りに役立つカルシウム(乳製品、小松菜、ホウレン草など)を積極的に摂る
・排泄力を高める発酵食品(納豆、キムチ、甘酒など)をこまめに
・夕食は軽め・早めに食べる
・食べる順番も大事。野菜やタンパク質を最初に食べて、炭水化物は最後に
・間食は手のひらに乗るくらいの量を目安に、ナッツ、チーズ、枝豆、甘酒などを選ぶ
・飲酒は睡眠の質を左右するので、寝る4時間前には済ませる



生活習慣の改善で、さらにダイエット効果を押し上げよう

和田 いつもの行動をちょっと工夫するだけで、運動をプラスすることができます。例えば…。

【日常生活でできるダイエット】
・あえて家から遠いスーパーに歩いて行き、歩数を増やす
・駐車場に車を停めるときは、入り口からなるべく遠い場所に停める
・自転車をこぐ際は、お腹から脚が生えている意識でこぐ
・階段や家のなかを歩くときはつま先立ちで
・常に誰かに見られている意識で美しい姿勢をキープする

和田 年をとると、女性ホルモンや自律神経の関係で睡眠の質が悪くなったり、途中覚醒したりしがちです。睡眠時間にとらわれず、起きたときにすっきり目覚められたかどうかを目安にするとよいでしょう。

【快眠のヒント】
・寝る直前のスマホを控える
・ぬるめのお湯に浸かり、ゆっくりストレッチやマッサージをするなどをして、リラックスを心がける
・カフェインは寝る4~5時間前から控える
・朝、目覚めたら太陽の光を浴びて、体内時計をリセットする
・日中に運動習慣を身に付けて、体をほどよく疲れさせる



年初めのダイエットでお正月太り解消!より前向きな人生にしよう

和田 ダイエットやエクササイズを続けるには「習慣化」が重要です。

小さな変化が続くと、それが励みになって習慣化し、ゆくゆくは大きな変化となって表れるので、まずは小さな目標を少しずつクリアしていき、徐々に小さな目標を増やしていくようにしましょう。

ダイエットもエクササイズも頑張ることではなく、単なる習慣。続けていくなかで、自分自身に表れたうれしい変化に気づくようにすると、モチベーションを維持できるものですよ。

手足が冷えにくくなった、体が軽やかになった、フェイスラインがすっきりした、睡眠の質が良くなった、顔色が良くなった…など、良い変化が見えてきたら、自信を持ってください。

和田 更年期世代のダイエットは、「焦り過ぎない、やり過ぎない、自分に優しく、自分をいたわる」が大切です。

急に焦ってダイエットを始めると、体にも心にも負担をかけやすく、ストレスに拍車がかかり、かえって老けて見えてします。また、いきなり運動を始めると、関節や腰を痛めてしまう原因にもなります。調子が悪いときには、まず体調の回復を最優先にし、焦ってダイエットやエクササイズをしないようにしてください。そして、体調が回復したら、自分の体や心の声をよく聞いて、できることから始めていきましょう。

今回ご紹介した部位別エクササイズや代謝アップエクササイズは、関節や腰を傷めずできるものなので、普段からやるのがおすすめ。もしランニングやウオーキングを始めるなら、事前にエクササイズを取り入れてもいいですね。

和田 ダイエットやエクササイズは、続けられると、それが自分にとっての大きな自信につながります。また、動ける体でいられると、心も体も前向きになれます。

年の初めに良い習慣を取り入れ、それを継続していけば、一生太らない体になり、心身ともに健やかな状態でいられるはずです。少しずつで良いので、自分にできる良い習慣を取り入れて、お正月太りをリセットしていきましょう。


和田 清香先生
ウェルネス&ダイエットエキスパート。
「年齢を重ねるごとに、自分に合った体型が変わっていくのは自然なこと」という考えのもと、健康やダイエットのためのエクササイズ指導や食事・生活習慣の監修を行う。講演やセミナー、大学講師としても活躍中。テレビ、ラジオ、テレビショッピング、雑誌などメディア出演も多数。著書に『カラダが硬い人ほどうまくいく! 2週間でやせるストレッチ』(宝島社)、『本当はスゴイ! 乾布摩擦トレーニング』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)ほか。監修した置き換えダイエット食品『オートミールリゾット』をQVCジャパンで発売中。

ヤヨイ
47歳。中学生の子どもとの2人暮らし。バツイチのシングルマザー。子どもに手がかからなくなってきたので、仕事でキャリアアップに励んでいる。4年前から肩こりや倦怠感、目の疲れ、汗、イライラがひどくなってきて、肌のシワやシミも気になっている。



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